セルジオ・ペレスの2024年F1契約に陰り、レッドブル態度一変
セルジオ・ペレスについてレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコはこれまで、2024年末までの契約を強調し、今季末での放出の憶測を退けてきたが、ここにきて態度を一変させた。
ペレスが7番手に留まったF1第14戦オランダGPのFP2を経てマルコは独「Sky Sports」とのインタビューの中で「来年もペレスとやりたいが、そのためには彼がパフォーマンスを発揮する必要がある」と語った。
マルコはまた、この後に手首の骨折が判明する事になるダニエル・リカルドに触れて、彼の「パフォーマンスに大いに満足している」と述べ、リアム・ローソンが代役を務める可能性を仄めかした上で、「常にプランBも用意しておく必要がある」とも語った。
「ペレスは明らかに予選を改善しなければならない。来季に関しては様子を見る事になるだろう」
更に、墺「Kleine Zeitung」によるとマルコは、ペレスの来季は保証されているのかとの質問に対して「F1で100%確実な事など何もない」と答えた。
「パフォーマンスに関する状況というのは、常に議論されなければならない。ザントフォールトでどのように進展するかを見守り、そして話し合う事になる。そうすればより明確になるだろう」
今季12戦を終えてペレスはドライバーズ・ランキング2位につけているものの、僚友マックス・フェルスタッペンとの差は125ポイントにまで拡大している。
これは今週末の母国オランダGPを含めた日本GPまでの少なくとも4戦を欠場したとしても、ポイントリーダーを維持できる程のギャップだ。
ペレスに代わってリカルドがレッドブルに昇格するのではとの噂に火を付けているのが、サマーブレイク中のリカルドの行動だ。
F1キャリア210戦を誇るゲルハルト・ベルガーの娘、ハイジ・ベルガーと交際中のリカルドは、休暇を利用してガールフレンドと共にオーストリアのキッツビューエルでバカンスを楽しんだ後、マルコとの会食のためにグラーツへと足を運んだ。
マルコはリカルドと会った事を認めて「彼は本当に性格がポジティブで、成功したキャリアと素晴らしい経験を持ち合わせている。彼の勢いはアルファタウリを大いに奮い立たせ、モチベーションを大きく引き上げた」と語った。
レッドブルの重鎮がリカルドに感銘を受けているのは、そのキャラクターだけではない。
マルコは「アルファタウリではメジャーアップデートが予定されている。我々はその方向性が正しいかどうかを見極めることになる。リカルドのようなドライバーは当然、こうした状況で大きな助けとなるだろう」と語る。
「彼は何が良くて、どのアップデートが役に立たないのかを正確に伝えてくれる」