決勝前のグリッドで飲料を補給するマクラーレンのランド・ノリス、2022年5月22日F1スペインGP
Courtesy Of McLaren

マクラーレン、再審請求権を行使…F1カナダでのノリスへの5秒ペナルティで

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マクラーレンはF1第10戦オーストリアGPの初日予選を経て、前戦カナダGPでランド・ノリスに科せられた5秒ペナルティに関して再審請求権を行使し、国際自動車連盟(FIA)に見直しを求めた。

ノリスはジル・ビルヌーブ・サーキットでのレースで9位チェッカーを受けたものの、「スポーツマンシップに反する行為」という異例のルール違反によって5秒ペナルティを受け13位に降格となった。

これは12周目のジョージ・ラッセル(メルセデス)のクラッシュに伴いセーフティーカー(SC)が導入された際、ダブルスタックを成功させるために減速して後方車両に影響を与えたと見なされた事に依るものだ。

ペナルティが下された直後、ノリスは、SCラップ中に減速したり加速したりするのは極一般的なものであり「誰もがよくやっている事だ」と主張して「意味がわからない」「困惑してる」と不満をあらわにした。

「デルタに対して10秒遅れたわけじゃないし、もしデルタの差のせいだとするなら、この3~4年の間に殆ど全員がペナルティを受けるべきだよ!」

再審請求権の行使についてマクラーレンは声明の中で「冷静かつ慎重に本件を検討することを決定し、判例の検討を含む包括的なデュー・ディリジェンスを実施した。この慎重かつ広範な検討の後、我々はFIAに再審を請求するに足る証拠が存在すると考え、これを行使した」と説明した。

再審請求は「競技中に利用できなかった重要かつ関連する新たな証拠」が事後に見つかった場合、スチュワードの決定に対して再審理を請求する事ができるというもので、その期限は競技終了後14日に定められている。

マクラーレンは当時、スチュワードが入手できなかった新たな重要証拠を以て、公聴会に臨む事になる。証拠が認められた場合、追って再審理が行われる。

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