さほど怒ってはいない? ルクレール、課題を厳しく指摘もバスール代表と和気あいあい
結果的にF1第9戦カナダGP予選Q2敗退に繋がったフェラーリのタイヤ選択ミスはシャルル・ルクレールにフラストレーションを与えるに十分なものだったが、チームとの関係悪化が懸念されるようなものではなさそうだ。
インターからドライへと路面コンディションが変化する中、ルクレールは再三に渡ってチームにタイヤ交換を進言したものの、ピットウォールはこれを受け入れず、ソフトに履き替えた時には既にスリックで走れる状況になくルクレールは11番手に終わった。
Frustration and disappointment for Charles Leclerc as he misses out on another Q3 appearance 💔#CanadianGP #F1 pic.twitter.com/5xWBntA54l
— Formula 1 (@F1) June 17, 2023
クルマを降りたルクレールは英「Sky Sports」とのインタビューの中で「僕は明確な意見を持っていたのに、それとは逆の事をした」「こうしたトリッキーな状況下で判断を誤るのは今に始まったことじゃない」と不満を連ねたて、チームと話し合う考えを示した。
戦略ミスや信頼性トラブルによって昨年のタイトル争いでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に敗れ去ったルクレールは、今年こそはチャンピオンを、との想いで2023年シーズンに臨んだ。
だが、デグラデーションや不可解なマシンバランスの問題、チームおよび自身のミスによって、その夢はまたも潰えようとしている。
敗退直後のクルマの中で怒鳴り声を上げ、不満げな表情でインタビューに応じて問題点を厳しく指摘するルクレールの姿はチームとの不和を連想させてしまうが、それから程なくしたパドックには和気あいあいとして上司を絡むルクレールの姿があった。
予選後に伊「Sky Sports」のインタビューに応えるバスールの姿を見つけたルクレールはこれに抱きつき乱入。代わってイタリア語での質問に笑顔で応じた。
ルクレールは「今日こそは上手くやりたいという情熱と願望が強すぎた」事、そしてアドレナリンが暴言に繋がったとして反省の色を見せ、チーム一丸となって改善していきたいと前向きな姿勢を示した。
一方のバスールは「シャルルとの関係は良好だ。彼のフラストレーションについては理解している」と述べ、初日が好調だっただけに「思いが高まったのだろう」と寄り添った。
そして、タイヤ交換の提案を退けルクレールにインターでのバンカーラップを走るよう指示したのは、赤旗のリスクを考慮してのものだったと説明した。
2023年F1カナダGP予選ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションを獲得。2番手にニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)が続いたが、赤旗規定違反により3グリッド降格が科されたため、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が繰り上がりの最前列に並ぶ。
決勝レースは日本時間6月18日(日)27時にフォーメーションラップが開始され、1周4361mのジル・ビルヌーブ・サーキットを70周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。