レッドブルF1フロア露呈の影響は日本GPで明らかに? ライバル模倣の成否や如何に
レッドブルのチーフエンジニアを務めるポール・モナハンは、ライバルチームがRB19のフロアに隠された秘密を解き明かし、それをアップグレードとして各々クルマに投入するのは10月の第16戦日本GP辺りになると考えているようだ。
セルジオ・ペレスのクラッシュに伴いモナコGPのマーシャルがクルマを宙高くに釣り上げた事で、ライバルチームは今季開幕7戦全勝を誇るRB19のアンダーフロアを詳細に観察する機会を得た。
翌週末のスペインでマクラーレンのチーム代表を務めるアンドレア・ステラは「100名のエアロダイナミスト達はもう少し時間をかける事になるだろう」と述べ、RB19の巧妙なフロア及びディフューザーの解析には、まだ時間が掛かるとの見通しを示した。
ステラは具体的な数字を上げなかったが、英「Autosport」によるとモナハンは、RB19にインスピレーションを得たアップグレードをライバルが投入するには4ヶ月ほど時間が掛かるとの見方を示した。
「ライバルがこれを理解して彼らのクルマに投入し、それを使って実際に速く走れるようになるまでにはフェイズラグが生じる」とモナハンは語る。
「我々の場合、パフォーマンスの向上が見込まれるものに関しては、どのタイミングで導入したいかという点で開発の道筋がある程度定まっている」
「もし(我々のフロアが公になった事で)ライバルチームが開発計画を変更した場合、おそらくそれをクルマに搭載するまでのフェイズラグは大きくなるだろうから、日本GP頃に全員のポジションが分かるだろう」
他車からデザインを取り込む行為はF1では普通のことであるとしてモナハンは、模倣を試みるライバルを牽制していないが、単にクルマの一部のみを「無知にコピー」するだけでは自分たちにキャッチアップする事は不可能だと警告した。
「無知にコピーしても、それは必ずしも速く走れるという事を意味するわけではない。(クルマと)統合する必要がある。単にフロアの形状を変えるだけではダメなんだ」とモナハンは付け加えた。