F1スペインGP、ハース代表シュタイナーを召喚…スチュワードへの「素人」批判を経て
スチュワードに対する侮辱的とも受け取れる非難を経て、ハースF1チームのギュンター・シュタイナー代表がF1スペインGPのスチュワードに召喚された。6月3日(土)の現地14時30分より公聴会が行われる。
召喚の理由についてスチュワードは「2023年6月1日に行われたメディア・カンファレンスにおいて、FIA国際競技規定第12条2項1.c、第12条2項1.fおよび第12条2項1.kに違反」した疑いがあると説明した。
この規定はF1の利益を阻害するような行為、またはオフィシャルを含むFIAに対する誹謗中傷、不正行為などを禁じるものだ。
問題視された具体的な行為は明言されていないが、シュタイナーは開幕前日のメディアセッションにおいて、前戦モナコGPでニコ・ヒュルケンベルグに5秒のタイムペナルティと2点のペナルティポイントを科したスチュワードを非難した。
ヒュルケンベルグは1周目のミラボー(ターン5)でローガン・サージェントと派手に接触。続くターン6でアレックス・アルボンのリアを軽く小突いた。スチュワードはどういうわけかターン5ではなくターン6の一件を問題視し、ヒュルケンベルグに責任があると判断した。
レース後にシュタイナーは、FIAによる「矛盾」した決定は「今では普通になっているようだ」と皮肉り、木曜のバルセロナでも「完全に間違っている」と繰り返し、スチュワードを常任制とするよう訴えた。
「どんなプロスポーツでもプロが審判を務めているが、F1は世界最大のスポーツの1つなのに、キャリアに何百万ドルも投資した人々の運命を未だに素人が決めているようなものだ」とシュタイナーは批判を重ねた。
召喚命令を受けた事についてSky Sportsから尋ねられたシュタイナーは「自分が何をしたのかは分からない」と答えた。
「彼らに会った後に知らせるよ。今話すともう一度、呼び出しを食らうだけだからね。真剣に受け止めている。彼らには自分の意見を伝えるつもりだ」
なおスペインGPでスチュワードを担当している4人の中の1人、フェリックス・ホルターはモナコでもスチュワードを務めていた利害関係者であるとして、本件に限りマシュー・セリーが後任を務める事が明らかにされた。
ホルターは今回の公聴会および関連する審議と決定の後、スチュワードに復職する。