佐藤琢磨、頂上決戦逃すも統計的には期待大のインディ500予選8番手…優勝街道邁進のガナッシ
目標としていたファスト6進出を逃し、第107回インディ500予選で8番手となった佐藤琢磨は、ポールポジションを獲得したチップ・ガナッシ・レーシングの僚友アレックス・パロウに祝福の言葉を贈った。
パロウはインディアナポリス・モーター・スピードウェイで開催される28日の決勝に向けて4周平均234.217mphを記録。予選ポールレコードを更新した。一方の佐藤琢磨はポール争いのファスト6進出に一歩及ばず、直前のTOP12予選で8番手に留まった。
.@TakumaSatoRacer qualifies P8 for the 107th Running of the #Indy500 with an average speed of 233.098 MPH. pic.twitter.com/r1ZAznMKZS
— Chip Ganassi Racing (@CGRTeams) May 21, 2023
「チームにとって素晴らしい予選になりました。アレックスを祝福したいと思います。本当に驚くべきスピードでした」と佐藤琢磨。
「個人としては望んでいたファスト6進出とはなりませんでしたが、素晴らしいチームワークを示せたと思います」
確かに理想的とは言えない結果かもしれないが、2010年の初参戦以来、シングルグリッドを手にした佐藤琢磨は100%、インディ500を制してきた。
アンドレッティ・オートスポーツ時代の2017年は4番グリッドから、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングに所属していた2020年は3番グリッドから500を勝ち取った。
さらに言えば、2021年には今年の佐藤琢磨と同じように非フル参戦のエリオ・カストロネベスが8番グリッドから驚きの勝利を飾った。統計的に言えば、佐藤琢磨の予選8番手は縁起の良い結果とも言える。
ちなみに2017年以降、二桁グリッドからインディ500を制した者は一人もいない。
プラクティスを通して支配的な競争力を見せつけたチップ・ガナッシ勢は全車予選トップ10入りを決め、優勝街道を邁進する。
インディカー・シリーズでのキャリア2回目、500で初のポールを獲得した26歳のスペイン人ドライバー、パロウは「更なる向上に向けて幾つか微調整を加え、勝ちを狙いに行きたい」と力強く語った。
これはチップ・ガナッシにとって3年連続のポールだった。1991年以降としては初の快挙で、インディ500の通算ポールとしては通算8回目(2022年、2021年、2017年、2015年、2008年、2002年、1993年)となった。
共同オーナーのチップ・ガナッシは「我々は全力を尽くした。その機会は何度もあったが、決して諦めることはなかった。これこそがこのチームの本質なんだ」と語った。
6番手に留まり、3年連続ポールという前人未到の記録を逃したエースのスコット・ディクソンは「最後のランは、兎に角ルース(オーバーステア)で、ただただスピードを足らなかった」と振り返る一方、「レースに向けて気持ち新たに取り組んでいきたい」と前を向く。
10番手に終わった前年ウィナーのマーカス・エリクソンは「もう少し良い結果を期待していた」と認めつつも、「スタートポジションとしてはかなり良い場所だし、勝つチャンスは間違いなくある」として、残りのプラクティスを通してクルマを仕上げていきたいと意気込んだ。
予選落ちを喫したグラハム・レイホールを除く33台は22日(月)と26日(金)の2回のプラクティスを通して決勝を想定したクルマのセットアップ作業に取り組んでいく事になる。
第107回インディ500の決勝はGAORA SPORTS(CS ch.254)のほか、huluのライブTVでも生中継される。スカパー!は加入月無料0円キャンペーンを、huluは2週間の無料トライアルを実施している。