
FIA、F1新規参戦チームの募集を正式開始—最大2チームが追加の可能性
国際自動車連盟(FIA)は2月2日、FIA-F1世界選手権への新規参戦チームの募集(関心表明プロセス)を正式に開始した。早ければ2025年に最大2つの新チームが誕生する可能性がある。
FIAは今後、応募者の中から「2025年、2026年、2027年のいずれかのシーズン」からF1に参戦する「少なくとも1チーム」を選考する。
現在のF1チームはF1と商業契約を結んでおり、いわゆるコンコルド協定によってF1グリッドの上限は12チームと定められている(現行協定は2025年末まで有効)。
審査基準と申請手続き
審査では「チャンピオンシップの長期的な利益」が重視される。予備申請には、まずFIAの口座に2万ドルの事務手数料を振り込む必要がある。申請者は以下の情報を提出しなければならない。
- 会社登記事項証明書
- 財務予測を含む5年間の詳細な事業計画
- 株主および役員全員の身元情報
- モータースポーツや自動車分野での技術的能力、レース経験
- 施設、設備、エンジニアリングリソースに関する情報
さらに、F1の商業権を持つリバティ・メディアが「追加の選考基準や条件を課す」可能性もある。
予備申請手数料は、FIAのスタッフおよび外部アドバイザーによるデューデリジェンス(適正評価)の費用として使用される。その後の正式な申請時には30万ドルの申請料が必要となるが、予備申請の手数料はこの費用に充当される。
FIAは予備申請を完了した候補者に対し、48時間以内、または2月17日(金)中央ヨーロッパ時間17時のいずれか遅い方までに正式申請の要件を開示する。
正式な申請書の提出期限は2023年4月30日。FIAは2023年6月30日までに審査結果を発表する予定だ。
ただし、新規チームの選出が保証されるわけではない。FIAは「FIAおよびF1商業権保持者が適切と判断した申請者がいない場合、新たなF1チームは選出されない」としている。
新規参入候補チーム
新規参入候補として最も注目されているのは、マイケル・アンドレッティ率いるアンドレッティ・グローバルとGMの共同プロジェクトだ。
その他にはホンダ、香港の大富豪カルビン・ローによるF1プロジェクト、ヒョンデ、ハイテックGP、パンテーラ・チーム・アジアなどの名前が取り沙汰されている。