ジョビナッツィ、開始早々のクラッシュを釈明「3周目に突っ込むなんて控えめに言っても…」とシュタイナー代表
クラッシュによりアントニオ・ジョビナッツィがF1アメリカGPのFP1を早々に終えた事について、ハースのチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは「控えめに言っても素晴らしいとは言えない」と不満を漏らした。
ケビン・マグヌッセンの代役としてVF-22のステアリングを握ったジョビナッツィは、セッション開始8分を待たずにターン6のアウト側バリアに衝突。赤旗の原因を作った。
フロントウイングとサイドポッドを破損しながら何とかピットに戻ったものの、クラッチがオーバーヒートしたために交換作業が必要となり、走行わずか4周の最下位に終わった。
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われたオープニング・セッションでは計4名の若手がFP1デビューを果たしたが、マシンに損害を与えたのは昨年末までアルファロメオでレギュラードライバーを務めていた28歳のイタリア人ドライバーだけだった。
ジョビナッツィの事故についてシュタイナー代表は「3周目にウォールに突っ込んでしまうとは、控えめに言っても素晴らしいとは言えない」と不満を口にした。
アルファロメオ、アストンマーチン、そしてアルファタウリとの間でコンストラクター6位を争う立場にあるハースにとって、アメリカGPを含めた残り4戦は正面場だ。ミスで走行時間を失っている余裕はない。
「我々はまだ今シーズンに取り組んでいる。選手権争いでかなりの賞金が期待できる状況なのだから、来年のクルマに集中しているわけではないのだ」とシュタイナー代表は語った。
ヘルメットを脱いだジョビナッツィは「プッシュしていたわけじゃなく、酷い突風に煽られてしまい、残念ながらリアを失ってバリアに衝突してしまったんだ」と釈明した。
「あれは2回目のプッシュラップの時だった。DRSを使ったのはあの時が初めてだった。チームには申し訳ないことをした。時にはこういう事も起きてしまう」
ハースは来季に向けてジョビナッツィを含む様々な選択肢を検討中だが、シート喪失の危機に立たされている現レギュラードライバーのミック・シューマッハについてチームオーナーのジーン・ハースは、クラッシュが多すぎると口にしている。
シュタイナー代表は2023年のセカンドシートの状況について次のように説明した。
「物事は細部の積み重ねであって、我々は将来的に何を望むのかを見極める必要があるが、小さなミスや後退を繰り返していては本当の意味での進歩は望めない」
「我々は一貫性を保ちながら更に上を目指していかなければならない」
「残り4レースで決めなければならないが、時間的なプレッシャーはない。大局が変わっていない以上、プレッシャーがあるはずもない」
アメリカGPの初日フリー走行1では、カルロス・サインツ(フェラーリ)がマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を退けトップタイムを記録した。FP2は2023年仕様のタイヤテストに費やされた。
2022年F1アメリカGPの3回目のフリー走行は日本時間10月22日(土)28時から、公式予選は同31時から1時間に渡ってサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催される。