セルジオ・ペレス「台無しだ」リフト&コーストでリタイヤの危機乗り越え見事挽回
序盤に抱えたブレーキトラブルは殊の外、重大な影響を及ぼしていたようだ。セルジオ・ペレス(レッドブル)は9月11日(日)に行われたF1第16戦イタリアGP決勝を終え、一時はリタイヤの危機に晒されていた事を明かした。
ミディアムタイヤを履き、エンジン交換ペナルティによる降格で13番グリッドからスタートしたペレスは、誰よりも早い7周目にピットストップに動くとハードタイヤに履き替えた。
DRSトレインに捕まって自分のペースで走れなくなるより、後方に下がってクリーンエアーを得ることでポジションを上げる作戦に切り替えたのかとも思われたがそうではなかった。
チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは「チェコはフラットスポットができて酷いバイブレーションに見舞われ、更にはダクトにデブリが入り込んで炎が上がったため、早々にピットインしなければならなかった。だが、そこからの挽回は見事だった」と説明した。
LAP 8/53
Perez pits for hard compound tyres but his brakes look hot and are smoking. The Mexican heads back out onto the track in P20 #ItalianGP #F1 pic.twitter.com/cjGFUvAB9W
— Formula 1 (@F1) September 11, 2022
ピット作業を終えてコースに復帰してもブレーキのオーバーヒートはすぐには解消されず、ペレスはブレーキの温度を下げるためにリフト&コーストを強いられ大幅にタイムを失った。
だが注意を払ったドライビングでオーバーヒートを収束させると、その後はミッドフィールドを駆け上がっていき6位でフィニッシュ。更にファステストラップによるボーナスの1点をチームに持ち帰ってみせた。
一時はリタイヤの危機に晒されていた
セルジオ・ペレス
決勝: 6位 / 開始: 13番手
開始早々に右フロントのブレーキディスクがかなり熱くなって燃えてしまったため、ピットストップを強いられた。
ハードタイヤに履き替えた最初数周はリフト&コーストをしなきゃならず、タイヤに熱が入らなくてタイムを大幅にロスしてしまった。台無しだよ。
結果、レース全体に影響が及んでしまったし、ブレーキを徹底的にマネジメントしなきゃならなかった。ブレーキを失ってリタイヤせざるを得ない状況になりかねなかったからね。
終盤にピットに入ったのは、ソフトに履き替えればルイス(ハミルトン)を捕まえられると考えたからなんだけど、残念ながらセーフティーカーが導入されてしまい、そのチャンスは訪れなかった。
僕の方がルイスよりもタイヤの状態が良かったからリスタートされれば良かったんだけど、そうはならなかった。
僕にとっては良い週末にならなかったし、やるべき事が山積みだ。明日、シミュレーター作業に戻って、良いリズムを取り戻せるように取り組んでいきたい。
セーフティーカー先導ラップで終了した9月11日(日)の2022年F1第16戦イタリアGP決勝レースでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝を飾り、2位にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3位にジョージ・ラッセル(メルセデス)が続く結果となった。
マリーナ・ベイ市街地コースを舞台とする次戦シンガポールGPは9月30日のフリー走行1で幕を開ける。