フェルスタッペン「本当に残念」ルクレールとの直接対決を奪ったSCチェッカー惜しむ
F1第16戦イタリアGPでフランスGPから続く連勝記録を5に伸ばしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、レースがセーフティーカー(SC)先導ラップでチェッカーを迎えた事を惜しんだ。
伝統のモンツァ・サーキットで行われた53周目の48周目、ダニエル・リカルド駆るマクラーレンMCL36がレズモ(ターン6~7)で停車。レースコントロールは車両回収のためにSCを導入した。
ギアがニュートラルに入らなかったため撤去作業には予想以上の時間がかかり、レースは2020年のF1バーレーンGP以来、SC先導下で終了する事となった。
仮に再開されていればフェルスタッペンは後続のシャルル・ルクレール(フェラーリ)から猛攻を受け、場合によってはレースを落としていた可能性もある。両者は互いに最後のスプリントレースに備え、フレッシュなソフトタイヤを履いていた。
だが、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が持つ通算32勝目に後一つと迫り、ドライバーズタイトル連覇の夢を更に手繰り寄せたフェルスタッペンは、ルクレールとの直接対決の機会を奪ったSCチェッカーを惜しんだ。
「僕の理解だと、ギアのせいでクルマが動かなかったために時間がかかったんだと思う。それにあそこは他の場所とは違ってクルマをコース外に戻す隙間がない。だからクレーンを持って来なけりゃならなかったんだと思う」
「それでまぁ、時間切れになったんだと思うけど、本当に残念だよ。誰だってグリーンフラッグ下でフィニッシュしたいだろうからね。でも残念な事に周回数が足らなかった」
フェルスタッペンは「新品のソフトを履いていたし僕はさほど心配してなかったよ。例え1周の勝負になったとしてもね」と付け加え、仮にレースが再開されたとしてもルクレールを抑え込む自信があったと明かした。
フェルスタッペンは5基目のICE(内燃エンジン)投入に伴う戦略的なペナルティ消化を経て7番グリッドからスタートすると、5周目に早くも予選ポジションの2番手に返り咲いた。
タイヤ戦略が異なったが故にコース上での直接対決は実現しなかったが、仮にそうなったとしてもルクレールがポール・トゥ・ウインを飾れたかどうか疑わしい程のパフォーマンスをフェルスタッペンは発揮した。
レッドブルはフェラーリとは対照的なセットアップでレースに臨んだ。フェルスタッペンはウイングレベルを高ダウンフォース寄りに設定した事が功を奏したとの見方を示した。
「素晴らしいレースだった。どのコンパウンドでも僕らは最速だった。デグもすごく良くて、クルマはレース向けに本当に良く仕上がっていた」
「今日はかなり暑かったけど、ちゃんとタイヤの面倒を見る事ができた。1周目を上手くこなせた事で、DRSトレイン状態になる前に殆どのクルマをクリアできたのは大きかったけどね」
セーフティーカー先導ラップで終了した9月11日(日)の2022年F1第16戦イタリアGP決勝レースでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝を飾り、2位にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3位にジョージ・ラッセル(メルセデス)が続く結果となった。
マリーナ・ベイ市街地コースを舞台とする次戦シンガポールGPは9月30日のフリー走行1で幕を開ける。