6月11日（土）現地16時にスタートした2022年FIA世界耐久選手権（WEC）第3戦 第90回ル・マン24時間レースから10時間が経過。TOYOTA GAZOO Racing勢が僅差での首位争いを続ける。

闇夜のサルト・サーキットでトップを走るのは、ポールポジションからスタートを切ったセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮がドライブするGR010 HYBRID 8号車で、昨年大会の勝者である小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス駆る7号車に27.191秒差をつける。

決勝レース前のセレモニーでは、中嶋一貴が往年のグループCカー、トヨタ・トムス85Cをドライブし、2021年の優勝トロフィーを返還した。85Cは37年前にトヨタが初めてル・マンに挑戦した際、中嶋一貴の父、中嶋悟がドライバーの一人としてステアリングを握ったマシンだ。

ハイパーカークラスのライバル、709号車グリッケンハウス007LMHは3時間の時点でセンサー交換を余儀なくされタイムを失い、トップから2ラップダウンの3番手を走行する。アルピーヌはクラッチトラブルに見舞われ9周遅れと、現時点では先頭争いから脱落している。

グリッケンハウスの708号車はオリビエ・プラがテルトルルージュでスピン。修理のためにガレージに入れられ、現在総合13番手を走行する。

LMGTE Proクラスでは92号車ポルシェ911RSRがAFコルセの52号車フェラーリ488GTEをリード。姉妹車の91号車はトラック・リミットによるドライブスルー・ペナルティーを受け、クラス4番手と後退した。

LMP2クラスはJOTAの38号車がWRT31号車に1周差をつけて首位を快走。LMGTE Amはウェザーテックの79号車ポルシェがトップを走る。タイヤに関わる問題で出遅れたデンプシー・プロトンの77号車はクラス5番手を走行する。

なお6時間の経過を前に、チームプロジェクト1の46号車ポルシェ911 RSR-19がエンジントラブルにより本大会初のリタイアとなった。