F1オーストラリアGP決勝グリッドとタイヤ戦略考︰降格ペナで変動発生、コース改修が与える影響
4月10日(日)の日本時間14時よりアルバート・パーク・サーキットで開催される2022年シーズンのF1世界選手権第3戦オーストラリアGPの公式スターティング・グリッドが国際自動車連盟(FIA)より発表された。
今週末は角田裕毅(アルファタウリ)を含む計8台がパワーユニットを交換しているが、いずれも規定上限内で降格ペナルティの対象ではなかった。
また、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、ダニエル・リカルド(マクラーレン)、そしてミック・シューマッハ(ハース)がギアボックスを交換を行ったが、こちらも降格の対象外だった。
一方でランス・ストロール(アストンマーチン)はニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)との予選での接触の責任を問われ3グリッド降格を命じられた。また、1リットルの燃料サンプルを提出できなかったアレックス・アルボン(ウィリアムズ)が失格処分となり、最後尾スタートとなった。この結果、16番グリッド以降の並びが変わった。
不必要に低速でインラップを走行した疑いがあるとして審議されたシャルル・ルクレール(フェラーリ)はお咎めなしの裁定を経てポールポジションにつく。最前列2番グリッドに並ぶのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)だ。
想定されるタイヤ戦略
アルバート・パーク・サーキットは1996年の初開催以来、初めてコースレイアウトが変更された。ターン1、3、6を含む5つのコーナーが大幅に拡張され、セクター2のシケインは撤去された。路面も全面的に再舗装された。また、ピットレーンの制限速度も80km/hに引き上げられた。
その結果、オーバーテイクは以前より容易になるはずで、ピットストップによるロスタイムも減った。そのため1ストップ戦略が主流の例年とは異なるレース展開が予想されるが、それでもなおピレリによれば、58周の決勝で最も速いタイヤ戦略はミディアムでスタートし、17周目から27周目までの間にハードに履き替える1ストッパーだ。
セーフティーカーが導入される事態となればソフトを装着するマシンが出る事は十分に考えられるが、スタートタイヤにC5コンパウンドを選ぶ者は恐らくいないだろう。
ただピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラが「ここでのアクションは非常に予想しにくい」と語るように、 メルボルンのレースは例年荒れる傾向にある。降水確率は20%と低いが風は強くなる見込みで、新しく敷設された滑らかなアスファルトがタイヤのグレイニングに与える影響も未だ未知数だ。
グレイニングが予想以上に酷い場合はミディアム、ハード、ミディアムの2ストッパーが最適な戦略となりそうだ。
2022年F1オーストラリアGP 決勝グリッド
2022年 F1オーストラリアグランプリ決勝レースは、日本時間4月10日(日)14時にスタート。1周5,279mのアルバート・パーク・サーキットを58周する事でチャンピオンシップを争う。
日本ではDAZNとフジテレビNEXTで生放送・ライブ配信される。
Pos | Driver | Team | Qualifying |
---|---|---|---|
1 | C.ルクレール | フェラーリ | 1(-) |
2 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 2(-) |
3 | S.ペレス | レッドブル | 3(-) |
4 | L.ノリス | マクラーレン | 4(-) |
5 | L.ハミルトン | メルセデス | 5(-) |
6 | G.ラッセル | メルセデス | 6(-) |
7 | D.リカルド | マクラーレン | 7(-) |
8 | E.オコン | アルピーヌ | 8(-) |
9 | C.サインツ | フェラーリ | 9(-) |
10 | F.アロンソ | アルピーヌ | 10(-) |
11 | P.ガスリー | アルファタウリ | 11(-) |
12 | V.ボッタス | アルファロメオ | 12(-) |
13 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 13(-) |
14 | 周冠宇 | アルファロメオ | 14(-) |
15 | M.シューマッハ | ハース | 15(-) |
16 | K.マグヌッセン | ハース | 17(+1) |
17 | S.ベッテル | アストンマーチン | 18(+1) |
18 | N.ラティフィ | ウィリアムズ | 19(+1) |
19 | L.ストロール | アストンマーチン | RT |
20 | A.アルボン | ウィリアムズ | 16(-4) |