2021年F1サウジアラビアGPのタイトルスポンサーを務めた石油企業アラムコのロゴが目を引くジェッダ市街地コースを走行するアストンマーチン「AMR21」
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

アストンマーチンF1、冠スポンサーにサウジ国営石油「アラムコ」を”追加”…共同開発プロジェクトも

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FIA-F1世界選手権に参戦するアストンマーチンは2月3日(木)、サウジアラビアの国営石油会社「アラムコ」との新たなタイトルスポンサー契約を締結したと発表した。

アラムコの位置づけは既存のコグニザントと並ぶ共同タイトル・スポンサーとの事で、英国シルバーストンのチームは2022年に「アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラ1チーム(Aston Martin Aramco Cognizant Formula One Team)」を名乗りF1にエントリーする。

契約年数は非公開ながらも「長期的な戦略的パートナーシップ」と発表された。更に両者は「高効率内燃機関、高性能な持続可能燃料、高性能潤滑油ならびに、自動車製造における非金属素材の導入などの開発を推進」していくと言う。

この共同研究開発プロジェクトでは、F1が2025年までに100%持続可能な燃料への移行を目指している事を念頭に「量産車向けの低燃費エンジン技術の開発と商業化ならびに、モータースポーツにおける高効率ハイブリッドエンジンの開発」に焦点が当てられる。

アストンのローレンス・ストロール会長は「我々は勝つためにF1に参戦している。アラムコという素晴らしいパートナーを迎えられた事を嬉しく思う。この歴史的なパートナーシップは我々の野心が如何に大きなものであるかを物語っている」と語った。

また、アラムコのシニア・バイス・プレジデントを務めるモハメド・アル・カターニは「このパートナーシップは、世界中の自動車・輸送業界における排出ガス削減に向けた我々の取り組みの一環だ」と説明した。

「アラムコは自動車業界にプレミアム燃料と潤滑油を供給する事を目指してる。アストンマーチンF1チームとの提携は、当社の高品質な製品の認知度向上につながるだろう」

アラムコは7社しか存在しないF1のグローバルパートナーでもある。長期契約はアストンマーチンの財務基盤を大きく下支えする事になるだろう。

旧レーシングポイントはアストンマーチンへとリブランドされた去る初年度の2021年、コンストラクターズ選手権7位と不本意な結果に終わったが、チャンピオン争いに加わるべく積極的に投資を行うとともに、有能な人材のリクルーティングを進めている。

4度のF1ワールドチャンピオン、セバスチャン・ベッテルとランス・ストロールが駆るメルセデス製F1パワーユニット搭載の2022年型「AMR22」は2月10日に発表される。