フェルスタッペン「時間の無駄、語るに値しない」F1サウジでの物議インシデントを受け
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)はF1サウジアラビアGPでの一連のインシデントに対するスチュワードの裁定に不満を持っているが「時間の無駄、語るに値しない」等として、”質問してくれるな的”姿勢を繰り返した。
ジェッダ市街地コースの初レースは、誰にとっても山あり谷あり、波乱万丈の非常に慌ただしいタフな展開となったが、3度のインシデントに絡みながらタイトル争いを繰り広げたフェルスタッペンにとっては特に疲労が溜まる2時間6分になったようだ。
レースを終えてアドレナリンの放出が収まった後、フェルスタッペンはレースを振り返るよう求められ「ホント、混乱したよ!」と返しつつも、競技審判団による裁定に関しては「語るに値しない」としてコメントしなかった。
「3番手からスタートして、トップに出て、その後、また3番手に落ちて、そこから1番手になって、5秒ペナルティを受けて2番手になった後に接触があって、結局は2位でフィニッシュして…あぁ、もう分からん。全ての裁定には同意できないけど、その事についてはあまり話したくないんだ。語るに値しないからね」
50周のレースのハイライトの一つは37周目の事件だった。
タイトル争いのライバル、ハミルトンにターン1でアウト側から仕掛けられたフェルスタッペンは、共にコース外に飛び出しトップをキープ。その直後、レースコントロールからの指示に従ってポジションを戻すべく最終コーナーで減速したところ、リアにハミルトンが衝突した。
クラッシュについてはレース後に10秒ペナルティが、ターン1の一件に関してはレース中に5秒ペナルティが各々フェルスタッペンに科された。
ターン1でのインシデントについての考えを問われたフェルスタッペンは、サンパウロGPでの48周目のターン4の一件を引き合いに出して少しばかり見解を述べたが、再び「時間の無駄」だと強調した。
「彼はブラジルGPの時と同じように走っていて、僕はもちろんブレーキを遅らせた。そしたら少しラインを外してしまったみたいで瞬間的にワイドになってしまったんだけど、彼の方もコーナーを曲がらず、結局のところ、二人ともコーナーを逃してしまったんだ」
「だからフェアだとは思ってないけど、兎に角、僕がペナルティを受ける事になった。まぁそういう事だよ」
「2人ともが白線の外側を走ったのに、ペナルティを受けたのが僕ってのは面白いよね。ブラジルの時は問題なかったのに、突然ここでは僕がペナルティを受けるんだから」
「でもいいんだ。この件で時間を浪費したくないし、前に進むしかないんだから」
「それにそんなわけで今や(ハミルトンと)同ポイントで並ぶ事になって、チャンピオンシップ、F1全体にとって凄くエキサイティングな状況だしね」
「ただインラップの時に(チーム無線で)言ったように、最近ではレースそのものよりホワイトラインやペナルティーの方が話題になっていて、僕としてはそれが少し残念なんだ」
なお、チーム無線でハミルトンがフェルスタッペンを「ファッキン・クレイジー」「ブレーキテストをした」と非難した事については「感情が高ぶっていたわけだからしょうがない」と理解を示した。