2021年12月5日のF1サウジアラビアGP決勝を終えて水分を補給するレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン
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フェルスタッペン「こんなのF1じゃない」罰則だらけのレース裁定を批判…DODに自身を選んだファンの”明晰な見解”に安堵

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レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは物議を醸すF1サウジアラビアGPでの一連の裁定について、レース内容よりペナルティーの方がレースを決定付ける大きな要因になっているとして批判した。

1回目の赤旗のタイミングでステイアウトした事でフェルスタッペンはメルセデス勢を抜いてレースリーダーに浮上した。だが、再開後のターン1・2でコース外に出た事で、FIAレースディレクターを務めるマイケル・マシからの提案により、ルイス・ハミルトンの後方、3番手に後退した。

その後、フェルスタッペンは再びトップに返り咲くも、レース終盤のターン1でのハミルトンに対する防衛走行に関してポジションを譲らなければならず、先行させようと減速したところ、ハミルトンに追突された。ターン1での一件に関しては5秒ペナルティが科された。

更に、追突の件に関しては両者ともどもレース後に召喚された。スチュワードは審議を経て、フェルスタッペンに非があるとして10秒ペナルティを科した

この日のDriver of the Day(ドライバー・オブ・ザ・デイ)に選出されたフェルスタッペンはレース後「幸運にも、ファンの皆はレースに関する明晰な見解を持っていた。今日の出来事は本当に信じ難い」と語った。

「僕はただレースをしようとしているだけなのに、最近のこのスポーツはレースよりもペナルティの方が多い。僕に言わせりゃ、こんなのF1じゃない」

不満をあらわにする一方でフェルスタッペンは「でも、少なくともファンは楽しんでくれているし、2位には満足してる。全力を尽くしたけど、今日は明らかに速さが足りなかった」と付け加えた。

「今日はいろんな事が起きた。僕は完全には納得していない。でもこれが現実だ。しょうがない。少なくとも僕はコース上で精一杯やったわけだから」

38周目、フェルスタッペンはレースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼから、ターン22の出口で「戦略的に」ハミルトンを先行させるよう指示された。

シフトダウンして車速を落としたフェルスタッペンに対し、ハミルトンは追い抜こうとはせずに躊躇する様子を見せ、その後、RB16Bのリアに衝突した。

ハミルトンが追い抜きを躊躇した理由

フェルスタッペンは指示に従って「彼を前に行かせようとしてスローダウンした。僕は右側にいた」と説明した。

「あれは確かターン22の手前だった。22・23を超えた後に右側に寄って減速した。ブレーキをかけてシフトダウンしていたんだ。そうしたら彼が僕の後ろにめちゃくちゃ接近してきた」

「なんでそんな事をしたのか本当に理解できない。僕はただ、彼を前に行かせようとしただけなのに」

「僕はその後、兎に角、シフトダウンして速度を落としていった。そうしたら…。コミュニケーションミスなのかなんなのか分からないけどさ」

「彼はオーバーテイクしたくなかったようで接触してしまった。何が起きたのか、僕には理解できない」

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