レースを終えて汗を拭うレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2021年12月5日F1サウジアラビアGPにて
Courtesy Of Red Bull Content Pool

2.4Gの減速でフェルスタッペンに罰則裁定! F1サウジアラビアGPでのハミルトンとの接触事故で

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F1サウジアラビアGPのスチュワードは12月5日(日)の決勝を終え、レース終盤に発生したメルセデスのルイス・ハミルトンとの衝突事故の責任はレッドブルのマックス・フェルスタッペンにあると判断。10秒のタイムペナルティを科す裁定を下した。

3位のバルテリ・ボッタス(メルセデス)との差は15.706秒であるためリザルトに変更はない。スチュワードは合わせて2点のペナルティポイントを科した。フェルスタッペンの過去12ヶ月間の累積点数は7点に達した。

スチュワードはクラッシュに関係した両ドライバーおよびチーム代表車からの聴取、並びに映像およびテレメトリーデータを検証した後、フェルスタッペンが「一貫性のない」ブレーキングをしたと判断した。

フェルスタッペンはターン21で、チームからハミルトンに対して「戦略的」にポジションを返すよう指示された。フェルスタッペンはこれを受けターン26で大きく減速したが、ハミルトンはオーバーテイクを躊躇した。

ハミルトンが追い抜きを躊躇した理由

スチュワードは両者が互いに、相手に対してDRSの使用権を与えたくなかったという状況に理解を示しながらも、フェルスタッペンが「急ブレーキ(69バール)」をかけて2.4Gの減速をしたという事実に着目した。

その上でこのブレーキングは「一貫性」がなく、接触事故へと至った「主な原因」と判断。この種の事故に対する標準的なペナルティである10秒を科す事にした、と説明した。

フェルスタッペン「こんなのF1じゃない」

なおFIA国際スポーティング・コード第15条およびFIA司法懲罰規則第4章に基づき、両チームにはスチュワードの決定に対する異議申し立ての権利が与えられるが、ひとまずこれでジェッダ市街地コースでのレースリザルトが確定した。

この日の勝利によってハミルトンはファステストラップを含めた満額26ポイントを加算。ドライバーズ選手権争いでフェルスタッペンに並んだ。最終決着は来週末のアブダビでのシーズンフィナーレに持ち越される。

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