2021年11月13日にインテルラゴス・サーキットで開催されたF1サンパウロGPのスプリント予選スタート直後の様子
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F1サンパウロGP 決勝グリッドと戦略考︰主流は全コンパウンド乱舞の2ストッパーか、タイトル争いの鍵を握るボッタス

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現地11月14日(日)にインテルラゴス・サーキットで開催される2021年シーズンのF1世界選手権第19戦サンパウロGP(旧ブラジルGP)の公式スターティング・グリッドが国際自動車連盟(FIA)より発表された。

グリッドに関しての注目ポイントは、今季5基目のICE(内燃エンジン)投入を受けたルイス・ハミルトン(メルセデス)だ。メルセデス製M12パワーユニットは例年以上に走行マイレージによるパワーダウンが大きい

全9台の並びが変動

週末を前にメルセデスは、中東での最終3戦を見据えてハミルトンに新たなICEを開封した。この結果、ランキング2位のイギリス人ドライバーは5グリッド降格ペナルティを受けた。また、フェラーリはシャルル・ルクレールに7基目のエキゾーストを投入したが、こちらは規定基数の範囲内だった。

スプリント予選を最後尾からスタートしたハミルトンは、怒涛のオーバーテイクショーを披露し、僅か24周のレースで15ポジションアップの5位フィニッシュを果たしたが、決勝のスターティンググリッドは5グリッド降格の10番手となる。

これに伴いランド・ノリス、シャルル・ルクレール、ピエール・ガスリー、エステバン・オコン、セバスチャン・ベッテルの5名が1ポジションずつ繰り上がった。

また、決勝レースを前に予選以降の3回のセッションとは異なる仕様のリアウィングに交換してパルクフェルメ違反となったキミ・ライコネンにピットレーン・スタートを言い渡された。その結果、ライコネンは最後尾スタートとなり、ハースの2人のドライバーが各々18番、19番グリッドに繰り上がった。

今週末は以下の10名がギアボックスを交換しているが、6戦連続使用規定を満たしているなど、全員がペナルティの対象外だった。

  • ダニエル・リカルド
  • ランド・ノリス
  • ランス・ストロール
  • フェルナンド・アロンソ
  • エステバン・オコン
  • カルロス・サインツ
  • キミ・ライコネン
  • 角田裕毅
  • ミック・シューマッハ
  • ジョージ・ラッセル

なお予選後に自車とハミルトンのリアウィングに触れたとしてマックス・フェルスタッペンが審議の対象となったが、こちらは5万ユーロの罰金処分で事なきを得た

ポールポジションには2戦連続でバルテリ・ボッタスがつく。その隣にはフェルスタッペンが並び、2列目3番手にカルロス・サインツが、そして4番手にセルジオ・ペレスが続く。

なお予選リザルトと比較して最もポジションをゲインしたのはハミルトン(+10)で、ノリス、オコン、ベッテルが2ポジションアップでこれに続いた。

タイトル争いの鍵を握るのはボッタスだ。

スプリント予選で見られたように、フェルスタッペンがボッタスを抜くのは決して簡単ではない。メルセデスがボッタスにペースを落とさせてフェルスタッペンの前進を阻むという戦略を採ってくる可能性は否定できない。

フェルスタッペンとしては早々にボッタスを攻略してレースをコントロールしたいところだ。そうでないとハミルトンに背後を取られる事になるかもしれない。

なお、インテルラゴスのポールポジションからターン1の制動ポイントまでは約195mとF1カレンダーの中で最も短いが、グリッド部分は急な上り坂部分に位置しているため、蹴り出しで遅れると通常以上にポジションを失う恐れもある。

タイヤ戦略は2ストッパー優勢

スプリントフォーマットが適用される週末は、予選及びスプリント予選で使用したタイヤに関わらず、全てのドライバーがスタートタイヤを自由に選択する事ができる。

71周で行われる決勝の理論上の最速ストラテジーについてピレリは、ミディアムの後にハードを2セット使う2ストッパー、あるいはミディアム、ハード、ソフトと繋ぐ2ストッパーだと分析している。

いずれにせよ2ストップ戦略が最速というわけだが、1ストッパーも可能だ。この場合、第2スティントをハードとして、第1スティントでミディアムかソフトを履くパターンが考えられる。

ピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラは「明日は高い路面温度が予想されるため理論上は全てのコンパウンドが利用可能で、主として2ストップレースになると予想している」と語った。

なお24周で競われたスプリント予選ではスタート時のタイヤ選択が大きく分かれた。11名のドライバーがC3のミディアム、残りの9名がC4のソフトを履いていた。

2021年F1サンパウロGP 決勝グリッド

F1サンパウロGPの決勝レースは、日本時間11月14日(日)26時にスタート。1周4309mのインテルラゴス・サーキットを71周する事でチャンピオンシップを争う。

Pos No Driver Team Qualifying
1 77 V.ボッタス メルセデス 1(-)
2 33 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 2(-)
3 55 C.サインツ フェラーリ 3(-)
4 11 S.ペレス レッドブル・ホンダ 4(-)
5 4 L.ノリス マクラーレン・メルセデス 6(+1)
6 16 C.ルクレール フェラーリ 7(+1)
7 10 P.ガスリー アルファタウリ・ホンダ 8(+1)
8 31 E.オコン アルピーヌ・ルノー 9(+1)
9 5 S.ベッテル アストンマーチン・メルセデス 10(+1)
10 44 L.ハミルトン メルセデス 5(-5)
11 3 D.リカルド マクラーレン・メルセデス 11(-)
12 14 F.アロンソ アルピーヌ・ルノー 12(-)
13 99 A.ジョビナッツィ アルファロメオ・フェラーリ 13(-)
14 18 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス 14(-)
15 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ 15(-)
16 6 N.ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 16(-)
17 63 G.ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 17(-)
18 47 M.シューマッハ アルファロメオ・フェラーリ 19(+1)
19 9 N.マゼピン ハース・フェラーリ 20(+1)
20 7 K.ライコネン ハース・フェラーリ 18(-2)

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