マックス・フェルスタッペン、メルセデス無敗のリカールでPP「優勝してバクーの借りを返してみせる」
メルセデスの無敗神話がまた一つ覆された。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは19日(土)に行われたF1第7戦フランス公式予選で今季2度目、通算5度目のポールポジションを獲得した。
バルセロナ同様にマシンの総合力が問われるポール・リカール・サーキットは、2018年のカレンダー復帰以来、メルセデスがポールを連取してきた言わば牙城であったが、フェルスタッペンは唯一29秒台に入れ込み、2番手ルイス・ハミルトンに0.258秒という大差を築いた。
フェルスタッペンは伝統的に不得手としてきたポールリカールでのポール獲得に大きな手応えを得たようだ。
「パフォーマンス面で僕らが伝統的に苦手としてきたこのサーキットでポールが取れた事は、チームにとって大きな追い風だし本当に勇気づけられる結果だ。全く予想していなかったから本当に嬉しい」とフェルスタッペンは語った。
「今週末は全てが本当に順調で、セットアップを最適化するために懸命に作業に取り組んだ結果、初日よりも更に大きく前進する事ができた」
「FP3を終えた段階で幾らか自信はあったけど、実際に予選でどの程度やれるのか、あるいはライバルがどこまで詰めて来るのかは本当に分からないから、今回のパフォーマンスには満足して良いと思う」
金曜のロングランでレッドブルは、メルセデスと張り合うだけのレースペースを見せていた。それ故、決勝の見通しは良好で、更には4番手に僚友セルジオ・ペレスが控えている事から、豊富な戦略的オプションと共にレースに臨む事になる。
警戒すべきポイントの一つはスタートだ。ポールポジションからターン1のブレーキングゾーンまでの距離は約412mと長く、スタートでは路面を確実に蹴り出す事が求められる。
フェルスタッペンは「ターン1までは距離があるから、明日はスタートを上手く決める必要がある。メルセデスとの接戦になるのは間違いないけど、FP2でのロングランペースは良かったから、良い戦いができる事を期待している」と気の緩みはない。
2週間前のバクー市街地コースでのレースでは、最終盤に左リアタイヤのブローによって確実視されていた優勝を逃す結果に終わった。フェルスタッペンはその時の借りを返したいと強く意気込む。
「明日は最後まで仕事をやり遂げ、バクーで失った25ポイントを取り戻すべく頑張るつもりだ。今のところ僕らはかなり大きな期待を持っているし、明日もこの調子で戦い抜きたい」
2021年 F1フランスグランプリ決勝レースは、日本時間6月20日(日)22時にスタート。1周5,842mのポール・リカール・サーキットを53周する事でチャンピオンシップを争う。