ホンダF1、新PU順調稼働で「機能確認含め大量にデータ収集」初日最速を経て接戦予想の予選へ
新たに「Honda e:TECHNOLOGY」をパワーユニット名に冠したホンダF1エンジン勢は、ポール・リカール・サーキットでの第7戦フランスGPを前に、3台のマシンに今季2基目となるICE(内燃エンジン)を投入した。
ニューエンジンは6月18日(金)のイベント初日に開催された2回のセッションで大きなトラブルなく稼働し続け、FP2ではレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが全体のトップタイムを刻んだ。
計120分間のフリー走行を振り返ったホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは「両チームともに大きな問題の発生はなく基本的なプログラムを消化できましたし、新しいパワーユニット(PU)の機能確認を含めて多くのデータを収集する事ができました」と状況を説明した。
第2戦エミリア・ロマーニャGPでクラッシュを喫した際に、早々にエンジンを載せ替えている角田裕毅を除くフェルスタッペン、セルジオ・ペレス、ピエール・ガスリーは、今季2基目となるICE、ターボチャージャー、MGU-K、MGU-H、そして今季3セット目となるエキゾーストと共にセッションに臨んだ。
僚友がタイムシートのトップに立った一方、ペレスはトラフィックの影響もありソフトタイヤでのラップをまとめ切れず12番手に沈んだが、ミディアムでのロングランペースではフィールド最速を記録しており、調子は上々だ。
アルピーヌとフェラーリが前進した事で、アルファタウリ・ホンダ勢はFP2でやや後退を強いられ、ピエール・ガスリーは7番手、角田裕毅は13番手で初日を終えた。
Pos | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
---|---|---|---|---|---|
1 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:32.872 | 21 | |
2 | ボッタス | メルセデス | 1:32.880 | +0.008 | 27 |
3 | ハミルトン | メルセデス | 1:33.125 | +0.253 | 23 |
7 | ガスリー | アルファタウリ | 1:33.696 | +0.824 | 25 |
12 | ペレス | レッドブル | 1:33.921 | +1.049 | 24 |
13 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 1:33.955 | +1.083 | 25 |
トップを刻んだとは言え、フェルスタッペンと2番手バルテリ・ボッタスとのギャップは僅か1000分の8秒で、ミッドフィールドの方も6番手エステバン・オコン(アルピーヌ)から13番手角田裕毅までは僅か0.27秒という僅差だった。
田辺豊治テクニカル・ディレクターは、2日目の予選、日曜の決勝共にライバル勢との接戦が予想されるとして「僅差の争いでは僅かなパフォーマンスの差が結果に大きく影響しますので、チームと共に細部に至るまでデータを確認して最適化を進めていきます」と気を引き締めている。
F1フランスグランプリ3回目のフリー走行は日本時間6月19日(土)19時から、公式予選は同22時から1時間に渡ってポール・リカール・サーキットで開催される。