レッドブル・ホンダ代表、抜け目なく”ボッタスを利用”したフェルスタッペンを称賛「実にスマートだった」
レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は26日(土)に行われたF1第10戦ロシア公式予選を振り返って、直近のライバルをダシにして自らのラップタイムを限界まで引き上げたマックス・フェルスタッペンの”抜け目のなさ”を称賛した。
ソチ無敗を誇るメルセデスの最前列独占は疑いない状況であったが、オランダが誇る天才的ドライバーは、Q3の最終アタックでパドックを沸かせる2番手タイムを刻んでバルテリ・ボッタスを蹴落とし、レッドブル・リンクで開催された第2戦シュタイヤーマルクGP以来初となるフロントローを手にした。
予選を振り返ったクリスチャン・ホーナーは「マックスのQ3のラストアタックは非常にスマートだった」と褒め称えると共に次のように述べ、フェルスタッペンのサプライズラップの裏にボッタスの存在があった事を明かした。
「彼はボッタスが計測ラップを終えるのを待ち、彼が自身を追い抜いた後にアタックラップを開始したんだ。それによってマックスはバルテリから絶好のトウを得る事になった」
「トウの恩恵を受けてターン1からターン2までの間に0.1秒を稼ぎ出した。無論、残りのラップでそのマージンを守り切る必要があったわけだが、彼は今季のベストラップとも言える驚異的な走りで2番手という最高の結果を手にした」
2番手はフェルスタッペンにとってのソチでの予選自己最高位というだけでなく、英国ミルトンキーンズのチームにとっても同じくソチでの予選ベストリザルトだった。
クリスチャン・ホーナーは「ソチは常に我々の苦手とするコースであったため、フロントローを獲得できるなどとは全く予想していなかった。こうして2台のメルセデスに割って入れて本当に満足だ」と語り、驚きを隠さなかった。
© Red Bull Content Pool、フェルスタッペンのレースエンジニアを務めるジャンピエロ・ランビアーゼとクリスチャン・ホーナー代表
フェルスタッペンが度肝を抜くラップを披露した一方で、もう一台のRB16をドライブしたアレックス・アルボンはチームメイトから1.141秒も遅れ、姉妹チームのピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)にすら先行を許す10番手に終わったが、クリスチャン・ホーナーは決勝でのアルボンの巻き返しを疑っていない。
「アレックスは余裕でQ3に駒を進める見事な仕事をしたが、残念ながら最終的に集団の最後尾でセッションを終える事になった」とクリスチャン・ホーナー。
「非常にタイトな争いであったため、コンマ数秒違っていれば結果もだいぶ異なるものになっていただろう。だが、我々にはレースで戦えるだけの力を備えた素晴らしいマシンがあり、また、我々の誰もが彼のオーバーテイクを信じている。よって明日のレースでは、彼の素晴らしいアクションを間違いなく目にできる事だろう」
2020年 F1ロシアグランプリ決勝レースは、日本時間9月27日(日)20時10分にスタート。1周5,872mのソチ・オートドロームを53周する事でチャンピオンシップを争う。