フェラーリ、昨季より苦戦するのは「99%確実」とシャルル・ルクレール
赤き跳馬、イタリアの名門チームの先行きに暗雲が漂う中、シャルル・ルクレールは2020年シーズンの行方を占う一発目のグランプリを前に、今季のスクーデリア・フェラーリが苦戦するのは「99%確実」との見方を示した。
バルセロナテストでの結果を受けマラネロは、2020年型F1マシン「SF1000」のエアロダイナミクスに致命的な欠陥がある事を突き止めた。このままでは目標達成は不可能と踏んだ上層部は、クルマの開発の方向性を”大転換”する決断を下した。
その結果、レッドブル・ホンダやメルセデスがレッドブル・リンクにアップグレードを持ち込む一方で、フェラーリは第3戦ハンガリーGPまで開発物を投入する事が出来ず、オーストリアGPとシュタイヤーマルクGPでは、問題を抱えている旧仕様のマシンを走らせざるを得ない状況に追い込まれた。
開幕2戦をアップグレードなしに戦う事について問われたルクレールは「僕らにとって本当に、凄くチャレンジングなシーズンになると思う。決して簡単な年にはないだろうね」と率直に語り、次のように続けた。
「まだ疑問符が残っている状態だし、絶対的な確信を以て語るには予選を待たなきゃならないけど、昨年以上の苦戦を強いられるのは99%確実だと思う」
「プレシーズンテストを終えて、多かれ少なかれ…まあ、特に予選のペースに関しては、僕らが望んでいた位置に達していない事は分かっていた」
「新型コロナウイルス感染症の問題の影響で(ファクトリーの)シャットダウンが行われた。再開されてから、限られた時間の中でデータを再分析した。その結果、一歩下がって問題の原因を分析し、その後解決のための作業に取り組むことにした」
フェラーリはミハエル・シューマッハが2003年に優勝して以来、オーストリアでの勝利から遠ざかっている。アップグレードの投入が予定されるハンガロリンクまでの2レースに関しては、余程のハプニングがない限りフェラーリに優勝争いの望みはなさそうだ。