事故から4日…ザナルディ、昏睡状態からの覚醒は早くとも来週以降
シエナのサンタマリア・アッレ・スコッテ病院は現地6月23日(火)午前11時半、集中治療室での4日目の夜を過ごしたアレックス・ザナルディの最新情報を公開した。これによると少なくとも今週いっぱいは昏睡状態が続く見通しだ。
2度のCARTチャンピオンであり元F1ドライバーでもあるパラリンピックの金メダリストは、ハンドバイクの競技中にトラックと衝突し、先週の金曜日の夜に脳神経外科手術を受けて以来、治療のため薬物誘導による昏睡状態に置かれている。
病院による火曜のアップデートによると、ザナルディは依然として心肺機能と代謝パラメータは安定しているものの、神経学的に重症である事に変わりはなく、挿管され人工呼吸器に繋がれた状態にあるという。鎮静剤の減量は来週改めて検討される。昏睡状態について、術後の段階では「少なくとも48時間」とされていた。
執刀医を務めたジュゼッペ・オリヴィエーリ医師は、深刻な認知障害と視力障害の可能性に言及しているが、曰く「神経学的状態の評価」のためにはザナルディの覚醒が必要で、そのためには鎮静剤を止める必要がある。
2012年のロンドン大会と、その4年後のリオ大会のハンドバイク競技で金メダルを獲得したザナルディは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックのために2021年に延期された東京大会に向けての準備に取り組んでいた。
両足を失って久しいが、ロードレースだけでなくモータスポーツ活動も続けていた。11月6日~8日にモンツァで開催が予定されているイタリアGTチャンピオンシップでは、BMW M6 GT3での参戦が予定されていた。