F1フランスGPに赤信号…マクロン大統領、外出禁止と大規模イベント中止を延長
6月26日から28日にかけてポール・リカール・サーキットで開催が予定されているF1第10戦フランスGPの先行きが一段と悪化した。スケジュール通りの開催の可能性は事実上消滅し、中止あるいは延期が発表されるのは時間の問題となった。
フランスのエマニュエル・マクロン大統領は13日(月)の国民向けのテレビ演説の中で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)抑止のための外出禁止令を5月11日まで延長すると発表。更に、少なくとも7月中旬までは大規模イベントを開催する事はできないと明言した。
世界保健機関(WHO)の4月13日付けの発表によれば、フランス国内での感染者数は94,382人に達し、死亡者は14,374人に上っており、同国はアメリカ、スペイン、イタリアに次いで深刻な被害が出ている。
こうした事態を受けて国内では、全土で小中学校などの教育機関が休校とされ、レストランなどの商業施設は営業停止となり、100人以上が集まる行事やイベントは禁止されている。一般市民に対しては外出制限が発令され、許可証なく出歩けば罰金が課せられる。
F1首脳陣は来年1月までのシーズン延長を含めてあらゆる可能性を評価。F1のスポーティング・ディレクターを務めるロス・ブラウンは無観客レースの可能性に言及し、7月あるいは8月あたりのシーズン開幕に自信を示しているが、先行きは不透明だ。
2020年シーズンのF1世界選手権は、現時点で既にカナダまでの開幕9戦全てが事実上の中止に追い込まれており、これにフランスGPが加わる可能性は極めて高い。