ホンダF1、セナ母国初優勝の地インテルラゴスへ「新たな良い思い出を刻みたい」と田辺TD / F1ブラジルGP《preview》

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ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが、2019年FIA F1世界選手権第20戦ブラジルGPに先立って抱負を語った。

サンパウロ近郊に佇む古き良きインテルラゴス・サーキット。この反時計回りのトラックは、テクニカルでツイスティなセクションと激しい高低差、そして、ゆったりと曲がりながら続くストレートと、見るものを魅了する特徴を備えており、これまで幾度もの名場面の舞台となってきた。

ルノーのカルロス・サインツとバトルするピエール・ガスリー、F1ブラジルGP決勝 2018年11月11日
© Getty Images / Red Bull Content Pool、ルノーのカルロス・サインツとバトルするピエール・ガスリー、2018年F1ブラジルGP決勝レースにて

ホンダは昨年のグランプリで、ピエール・ガスリーが予選9番手と好ポジションを獲得したものの、レースでは13位に後退し、ポイント獲得を逃している。

「シーズンの最後から2番目のラウンドは、例年エキサイティングなレースを演出してきたF1のクラシックトラックの1つ、インテルラゴスで行われます」と田辺豊治テクニカル・ディレクター。インテルラゴスは1936年に開業した歴史あるコースで、全長は4.309kmと、モナコとメキシコに次いで短い。

「カレンダーの中で3番目に短いコースで、海抜800メートル前後の場所に位置しています。メキシコシティほど極端な標高ではありませんが、僅かながらパワーユニットにも影響があります」

ネルソン・ピケやエマーソン・フィッティパルディ、フェリペ・マッサやルーベンス・バリチェロ等など。ブラジルはこれまでに多くのトップドライバーを輩出してきたが、中でもアイルトン・セナの人気は別格だ。セナは依然として神の如く崇拝されており、サンパウロも例外ではない。教育の機会均等を目指すアイルトン・セナ・インスティテュートは市内に位置し、セナはサーキットから僅か数km離れたモルンビ墓地に眠っている。

ホンダとセナにとって、インテルラゴスは決して忘れられぬ地だ。1991年、セナは予選ポールポジションを獲得しながらも、レース中にギアボックストラブルが発生。完走すら難しいのではとの心配をよそに、雨が降る難しい状況の中を6速ギアのみで走りきり、念願の母国初優勝を成し遂げた。田辺TDは、インテルラゴスでの歴史に新たな1ページを刻みたいと語る。

「このサーキットは、1991年のアイルトン・セナの優勝をはじめとして、我々ホンダにとって多くの良い思い出がある場所です。今週末のレースでは、また別の良い思い出を刻めるように、万全の準備を整えて参ります」


ドライコンディションとなった昨年のグランプリでは、マックス・フェルスタッペンとエステバン・オコンのクラッシュにより利を得たルイス・ハミルトンが優勝。2位にフェルスタッペン、3位にキミ・ライコネンが続く結果となった。

2019年のF1ブラジルGPは、日本時間11月15日(金)23時からのフリー走行1で幕を開ける。

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