メディアの質問に応えるホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクター、F1オーストラリアGP決勝レース当日
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ホンダF1「スペック4エンジンは順調に稼働、大量のデータを収集」

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ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが、8月29日(金)に行われたF1第13戦ベルギーGP初日プラクティスを振り返った。レッドブル勢はマックス・フェルスタッペンが6番手、アレックス・アルボンが10番手、トロロッソ勢はダニール・クビアトが14番手、そしてピエール・ガスリーが17番手タイムで締め括った。

ホンダは高いエンジン性能が要求されるスパ・フランコルシャンでの週末に先立って、アルボンとクビアトの2台に、今季4世代目となる最新型パワーユニット「スペック4」を投入。初日2回のプラクティスを通じて、最適なセッティングを見つけるべく、データ収集に励んだ。

「今日のベルギーGP初日に、クビアト選手とアルボン選手にスペック4のパワーユニットを投入しました」と田辺TD。「2台のマシンに搭載したスペック4は、大きなトラブルもなく2回のセッションで稼働し、我々は多くのデータを得ることができました。これからデータ分析を行い、明日の予選と決勝レースに向けて最適化を進めます」

なおフェルスタッペンはFP2の序盤、最終シケイン手前でのエンジンの挙動に奇妙な点があると訴えた。その後は、ターン1からの立ち上がりの際にパワーロスに見舞われるトラブルが発生。更にセッション終盤にも、ブレーキ・バイ・ワイヤの挙動がおかしいと報告しており、PUセッティングに課題を抱えての走行を強いられた。

この点について田辺TDは「フェルスタッペン選手がFP2でパワーユニットのパワーロスを訴えていましたが、これから問題の解析を行って、明日のセッションに向けて最善の準備を整えるつもりです」と述べ、改善を誓った。

フェラーリが突出した速さを示した一方で、やや出遅れた感があるレッドブル・ホンダだが、フェルスタッペンはこの日、走行距離を重ねた古い金曜専用エンジンを積み、安牌を切ってエンジン出力を抑えて走行していた。明日に向けてはレース用エンジンへと載せ替えが行われるため、2日目のラップタイムに期待したい。

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