四方を砂漠で覆われたバーレーン国際サーキット。2日間に渡って開催された2019年第一回インシーズンテストが4月3日に閉幕した。ドライバー及びチーム、そしてコンパウンド別の最速ラップタイムをまとめる。

テストでは各マシンの搭載燃料量やプログラム内容、そして走行中のエンジンモード等が不明であり、更には、全車全てがパフォーマンスランを行ったわけではないため単純比較することは出来ないが、それでもなお、今後のシーズンの勢力図をアレやコレやと妄想する上では有用だ。

ドライバー別最速ラップタイム

2日間通しでの全体のトップタイムを刻んだのは、メルセデスW10をドライブしたジョージ・ラッセルだが、足元に履いていたのは最も柔らかいC5タイヤ。コンパウンドの性能差を補正すると、フェラーリのセバスチャン・ベッテルが断トツの速さを示す事になる。

印象的なのは6・7番手のミック・シューマッハ。初日はフェラーリSF90、2日目はアルファロメオC38に乗り込んだわけだが、同じC5での計測にもかかわらず、両日でのタイム差は僅かに1000分の22秒。マシン性能差を考えれば、初日の4時間半の走行を経て、急激に成長を遂げた現れと見る事も出来る。

現行F1マシンでの初走行となったダン・ティクタムはC4コンパウンドを履いたRB15で11番手。コンディションの違いはあれど、一段硬めのC3を履いた同じマシンのマックス・フェルスタッペンに1.477秒の遅れを取った。

チーム別最速ラップ

チーム別の最速タイムを抜き出してみる。フェラーリ、レッドブル、マクラーレンがC3、ルノー、ウィリアムズ、ハース、トロロッソがC4、メルセデス、レーシングポイント、アルファロメオがC5での計測タイム。

レーシングポイントとハース、そしてルノーの3チームは、過去2戦のパフォーマンスとは異なるポジションにつけている。何かイレギュラーなプログラムを実施していた可能性がありそうだ。

マクラーレン、トロロッソ・ホンダ、アルファロメオの3チームはテストでも拮抗。ミッドフィールド争いの熾烈さを感じさせる。それにしても、ウィリアムズの遅れは目を覆いたくなる程だ。