ホンダの田辺豊治とトロ・ロッソのフランツ・トスト
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泥沼化?…トロロッソ代表、マクラーレンを牽制「我々はジェームス・キーと長期契約を結んでいる」

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マクラーレンF1チームがジェームス・キーとの契約締結を発表した事に対し、スクーデリア・トロロッソのフランツ・トスト代表は7月26日、短い声明を発表。キーとの間には長期的な契約があるとして、マクラーレンを牽制した。

「ジェームス・キーは我々のチームと長期的に有効な契約を締結している。契約は機密事項であり、詳細についてコメントするつもりはない」

長年に渡って不振に喘いでいるマクラーレンは第12戦ハンガリーGP開催を直前に控え、トロロッソのジェームス・キーをテクニカルディレクターとして起用する事を発表。チェルムズフォード出身の若手有望株は、レッドブル・ジュニアチームでの6年を過ごした後、生まれ故郷に本拠地を置くウォーキングのチームに合流するものと考えられている。

意図は不明ながらもトロロッソ・ホンダ側がジェームス・キーの新たな契約に異論を唱え無効だと仄めかした事で、今後、ジェームス・キー、マクラーレン、トロロッソの当事者間で問題が複雑化し、泥沼化する恐れもある。いずれにせよ、キーが円満退社する事はなさそうだ。

キーの手がけたホンダエンジンRA618Hを搭載するSTR13は、今季の第2戦バーレーンGPで4位入賞の快挙を達成。かつてフェラーリやレッドブル入りが噂された事もある実力者だけに、キーの離職が戦力ダウンにつながる事は避けがたく、チームが目標とするコンストラクターズ4位に大きな影響を与える可能性がある。

また、兄弟チームであるレッドブル・レーシングへの影響も懸念される。レッドブルは来季、ルノーからホンダへとエンジンサプライヤーを変更する事が決定しており、ジェームス・キーは変更に際してのノウハウを持ち合わせている。

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