トロロッソ・ホンダ、ハートレーの代役としてランド・ノリス起用を検討…マクラーレンにレンタルを要望
F1特派員のフィル・ダンカンによれば、トロロッソ・ホンダは2017年の欧州F3選手権チャンピオンであるランド・ノリスの獲得のためにマクラーレンと交渉していたという。ノリスはマクラーレンのサードドライバーを務めており、チーム首脳陣が”将来のF1王者候補”と称す逸材だ。
今季F1フル参戦を果たしたWEC王者のブレンドン・ハートレーは、チームメイトのピエール・ガスリーに対して大きく遅れを取っており、チャンピオンシップポイントで17点ビハインドの総合18位と低迷。チームからの期待に応える活躍を示しきれていない。
レッドブル陣営はハートレーの成績を問題視しその代役を検討中と噂されているものの、ジュニアチームの中には適任ドライバーがいないのが現状だ。そこで第8戦フランスGP限りでハートレーを解雇し、その代わりとしてノリスを後任に据える事を模索していたようだ。
結果としてマクラーレンはトロロッソからの要求を拒否。ノリスは今季参戦中のFIA F2選手権に集中しチャンピオン獲得を目指す事となったという。マクラーレンのスポークスマンは「他のチームが我々のドライバーにアプローチすることに驚きはない。我々同じように、彼らもまたランドの才能を認めている事は明らかであるからだ」との声明を発表した。
18歳のノリスは現在F2でランキングトップに君臨。チャンピオンシップを制した場合はマクラーレンF1への昇格が約束されている。マクラーレンはフェルナンド・アロンソ、ストフェル・バンドーンの両ドライバー共に今季限りで契約が終了するため、2019年のドライバーラインアップは未定となっている。
アロンソは米インディカー・シリーズへの参戦が強く噂されており、今シーズンを以てF1を引退するとの噂が絶えない。バンドーンはF1での2年目を迎えた今年もアロンソに歯が立たない状況が続いており、シート喪失が危ぶまれている。
来季に向けたドライバーラインナップが決定していない事もさることながら、マクラーレンが性能不足を揶揄し続けたホンダエンジンを積むトロロッソにノリスを貸し出すことは考えにくく、レッドブルとしても提案が拒否される事は想定内であったと考えられる。