ホンダF1「エネルギーマネジメントに苦労した前戦バクーでの教訓を活かす」
今週末の第5戦F1スペインGPを直前に控えて、ホンダのF1プロジェクトを統括する田辺豊治テクニカル・ディレクターが抱負を語った。
全長2kmもの超ロングストレートを持つ前戦アゼルバイジャンGPでは、ハイブリッドシステムの”発電”と”使用”の複雑なバランスコントロールに課題を抱え、十分な速さを絞り出せなかったホンダ。田辺は、その教訓を活かしスペインでの挽回を目指すと意気込む。
スペインGPの舞台カタロニア・サーキットのホームストレートは1kmほどと、バクーと比べてほぼ半分。エンジン全開率も55%程度と決して高くはないものの、約30mの高低差は侮れない。
ホンダF1:スペインGPに向けて
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
我々は今週末、8日間のプレシーズンテストを過ごしたカタロニア・サーキットへとカムバックします。テストの時は非常に寒く雨も振り、降雪すらあるなど理想的なコンディションとは言えませんでしたが、現時点ではより暖かくなるとの予報が出ており、F1マシンでの走行に適した天候が期待できそうです。テストの際のデータを調整したものと、これまでの4戦でのデータをベースに、パワーユニットのセットアップ作業に取り掛かりたいと思います。
サーキットを構成する全16コーナーは、高速と低速のコーナーが入り混じった興味深いものであり、それらを繋ぐようにそこそこ長いストレートセクションがあります。我々はエネルギーマネジメントに課題を抱えており、バクーのロングストレートでは大いに苦労する事になってしまいましたが、その教訓を活かして週末に臨むつもりです。
カタロニア・サーキットは追い抜きが極めて難しいコースです。そのため、バクー同様にスペインにおいても、パワーユニットがシングルラップで最大のパフォーマンスを発揮できるようにする事が重要となります。
ヨーロッパラウンドの始まりを告げる2018年F1スペインGPは、5月11日(金)19時からのフリー走行で幕を開ける。舞台となるのはカタロニア・サーキット。例年、全てのチームがシーズン最初の大型アップグレードを持ち込む。