トロ・ロッソのテクニカルディレクターを務めるジェームズ・キー
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「テストでの周回数が今季トロロッソ・ホンダの行方を占う」とジェームズ・キー

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スクーデリア・トロロッソの技術部門を率いるジェームズ・キーは、開幕前のプレシーズンテストでどれだけ多くの周回数を稼げるかが、トロロッソ・ホンダの今シーズンの行方を占うと考えている。2018年、トロロッソはルノーに代わってホンダからパワーユニットの供給を受ける。

トロ・ロッソは一昨年、戦闘力の劣る旧式フェラーリ「060」型1.6リッターV6ターボを搭載したものの、あらゆる問題が解決された枯れたエンジンであったため、冬季テストを大きなトラブルなく乗り切り、走行マイレージを稼いだ。その年は、資金力不足のために後半戦こそライバルとの差が広がったものの、前半戦は安定してポイントを獲得し続けた。

昨年ゼロからエンジンを設計し直したホンダは、復帰三年目の2017年シーズン前テストで信頼性に絡むトラブルが多発。8日間で計425周の走行に留まり最下位、最多メルセデスの半分以下しか走る事が出来なかった。その年の成績はマクラーレンをして「史上最悪」と言わしめる程であり、これが引き金とり両者は別の道を歩むことになった。

キーは2016年のフェラーリPU時代を引き合いに出し、プレシーズンテストでの走行距離が如何に重要なものであるかについて、RACERにコメントした。

「(PUの高い信頼性のお陰で)冬のテストで大量に走りこむことができた事は、チームとドライバーの双方にとって極めて有益だった。(トラブルなく走れれば)かなり大きな差が生じる」

「2014年は殆どマイレージを稼げなかったけど、去年はその2014年の時の半分しか走れなかった。全部パワーユニットの信頼性に関係するトラブルだった。(エンジンの)信頼性は極めて重要なポイントなんだ」

当のホンダも信頼性が如何に重要であるかについては痛みを持って経験済み。新型エンジンのコンセプトに変更はないため、テストでメジャートラブルが発生する可能性は低いものの、マイナートラブルは十分にあり得る。ホンダは今季バルセロナテストに、最新版パワーユニットと昨年仕様の枯れたPUの両方を持ち込むものとみられている。

キーはホンダのパワーユニットが高い信頼性を発揮することが重要だと語る一方で、故障などの問題が発生することは覚悟の上であり、トラブルの洗い出しも大事な作業の一つだという。

「問題なくスムーズにテストできる事を望んでいるが、幾らか初期的なトラブルは発生するかもしれない。実際走ってみないと何も分からないが、そういった問題の解決にあたるのもテストの目的の一つだ」

トロロッソ・ホンダは、プレシーズンテスト初日2月26日(月)早朝に、カタロニア・サーキットで2018年マシン「STR13」を正式披露する。テストは26日(月)から1日(木)までの4日間と、3月6日(火)から9日(金)までの4日間の計8日間。公式テストの後には、3月25日(日)の開幕オーストラリアGPが控える。