マット・ハーマン（Matt Harman、8月4日生まれ）は英国出身のF1エンジニア。エンジン及び、エンジンとシャシーの統合に関するスペシャリストで、2022年にアルピーヌF1チーム（旧ルノー）のテクニカル・ディレクターに就任した。

フランスの大学で航空宇宙工学を学び、1995年に自動車や鉄道、クリーンエネルギーなどの分野に特化したコンサルティング事業を営む英国のリカルド社に入社した。ロケットエンジンの知識はあったが、自動車エンジンに関しては門外漢だった。

同社でパワートレイン工学に携わった後、2000年にエンジニアリング・チームリーダーとしてメルセデスAMGハイパフォーマンス・パワートレインズに移り、メルセデスF1チームのV6ハイブリッド支配に繋がるF1パワーユニットの開発に貢献した。

その後、メルセデスF1チームに異動。パワートレイン及びトランスミッション設計部門の責任者に就任した。

2018年9月にチーフデザイナーとしてルノーに加わると、翌年にエンジニアリング・ディレクターに就任。2021年のアルピーヌへのリブランド後も同職を務め、2022年2月にテクニカル・ディレクターに昇進した。