笑みを浮かべるアレックス・ザナルディ
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アレックス・ザナルディ、事故から5ヶ月…安定状態まで回復 パドヴァの病院に移送

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悲劇的な事故から5ヶ月が経ち、4度のパラリンピック金メダリストにして元F1ドライバーのアレックス・ザナルディが11月21日(土)、”身体的並びに神経学的に概ね安定した状態”にまで回復したとしてパドヴァの病院に移送された。

1991年~99年に渡ってジョーダン、ミナルディ、ロータス、ウィリアムズから計41回のグランプリに出走した54歳のイタリア人アスリートは、6月19日にハンドバイク競技中の事故によって頭部に重傷を負った。サンタマリア・アッレ・スコッテ病院で3度に渡る神経学的並びに頭蓋顔面再建術を受け、一旦はリハビリテーション施設に移送されたものの、容態が悪化した事で7月末にミラノの大学病院へと移送され4度目の手術を受けた。

“臨床的観点において著しい改善を示した”としてザナルディは術後、ルイジ・ベレッタ教授の神経再生ユニットで準集中治療を受けていたが、ミラノのサン・ラッファエーレ病院は声明の中で「患者は身体的にも神経学的にも概ね安定した状態に達しており、臨床的専門技術を備えた別の病院への転院が可能となった」として、実家にほど近い専門病院へ転院させた事を明かした。

2度のCARTチャンピオンでもあったザナルディは、19年前のアメリカンメモリアルでの大クラッシュによって両足を失った後、強靭な精神力で以て事故から2年も経たないうちにレース活動に復帰すると、今度はハンドサイクリングに転向。これまでにパラリンピックで金メダルを4つ、銀メダルを2つを獲得する驚異的な業績を残している。

フランシスコ第266代ローマ教皇は母国の英雄に対して6月に手書きの手紙を贈り、ザナルディを「逆境における強さの象徴」だと称賛した。