ウォルフ、無頓着な”ラウダの逸話”に触れフェルスタッペンへのWikipedia発言を釈明

メルセデスF1の非常勤会長を務めるニキ・ラウダとチーム代表のトト・ウォルフ、2018年6月9日F1カナダGPCourtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

マックス・フェルスタッペンが樹立した史上最多10連勝記録を「ウィキペディア」のネタにしかならない等として軽視した自身の発言についてメルセデスのトト・ウォルフ代表は、栄誉や数字に執着心が無い故ニキ・ラウダから受け継いだ考え方であると釈明した。

前戦イタリアGPでのF1新記録に対するウォルフの発言は多くのファンの反発を買った。フェルスタッペンはシンガポールGPに先立ち、レッドブルの話題に時間を費やしすぎずに自身のチーム運営に集中すべきだと苦言を呈した。

Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

チーム代表者会見に出席したメルセデスのトト・ウォルフ代表、2023年9月15日F1シンガポールGP

シンガポールGPでの会見の中で自身の発言を後悔しているか?と問われたウォルフはこれを肯定せず、「最も知的」なコメントではなかった”かもしれない”と認めつつも、そもそも自身は数字に関心がないと強調した。

また、かつてメルセデスの非常勤会長を務めた3度のF1王者ラウダが、自身のトロフィーと引き換えに生涯無料の洗車サービスを選んだ逸話に触れた。

マクラーレンとフェラーリでタイトルを獲得し、通算25勝を挙げたラウダは生前、受け取ったF1トロフィーの殆どは「私にとって役立たずだった」として、地元の自動車修理工に全てを与えたと明かしている。

ウォルフは「私は常にそういう考え方を持っていた。ニキから受け継いだんだ。ニキは無料の洗車サービスのためにトロフィーを手放した」と説明する。

「私の家には記念品が殆どない。なぜなら、こういった数字は我々2人にとって重要ではないからだ」

「F1は実力主義だ。今シーズンを通して何度か口にしてきたが、ワールドチャンピオンを手にするのはベストな者に限られる。その素晴らしい仕事は認識されて然るべきだ」

「何にせよ、彼らはもう一つ大きなトロフィーを手にすることだろう。それは最も価値のあるものだ。最高のクルマに乗った最高のドライバーが世界選手権を勝ち取るんだ」

F1シンガポールGP特集

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