WECトヨタ、母国で”驚きの”フロントロー独占…レベリオンが予想外に不発 / 第2戦富士6時間《予選》
2019-2010年 WEC世界耐久選手権 第2戦富士6時間レースの公式予選が10月5日に静岡県富士スピードウェイで行われ、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 8号車が今季初のポールポジションを獲得。7号車が2番手に続き、トヨタが母国レースでのフロントロー独占を果たした。
前戦シルバーストンで1-2フィニッシュを飾ったトヨタ勢は、今季より導入されたサクセス・ハンディキャップにより、1秒以上相当のハンデを課されながらも、レベリオンやジネッタらを抑えて、9戦連続でのポールポジションを達成した。
1台毎に2名がタイム計測を行い、その最速タイムの平均でグリッドが決定されるWECの予選。8号車は中嶋一貴が最初のアタックを担当、1分24秒台の好タイムをマークするとブレンドン・ハートレーへと交代し、平均タイム1分25秒013で今季初のポールポジションを獲得した。
全体トップを刻んだ中嶋一貴は「クルマのポテンシャルの全てを引き出し、ミスのないアタックができたと思います。予選開始前には、ノン・ハイブリッド勢の躍進を警戒していただけにポールは格別です。ホームレースを最前列からスタートできるのは良いことですし、6時間、このポジションを守れるように頑張ります」と語った。
トヨタ移籍後、初の予選アタックを担当したブレンドン・ハートレーは「最高の気分。一貴が1周目で素晴らしいタイムをマークしたから、僕も1周目から全力でプッシュした。最終セクターでトラフィックに捕まってしまい、もう1周アタックせざるを得なかったけど、それでもポール獲得に充分なタイムを残せた。今日は予想していたほどノン・ハイブリッド勢のタイムが上がらなかったけど、明日は接戦になると思う」と気を引き締めた。
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一方、ドライバーズランキング首位につける7号車は、一発目を担当したホセ・マリア・ロペスのアタックで暫定2番手を確保。だが、その後ステアリングを握った小林可夢偉のラップが4輪コースオフの判定で抹消となり、その直後にジネッタ6号車がスピンを喫し、セッションは残り3分半ほどで赤旗中断となった。
10分ほどの中断を経て、小林可夢偉は摩耗した中古タイヤでワンアタックを敢行。LMP2クラスのマシンで混雑するトラックをかいくぐって好タイムをマークし、0.345秒差でレベリオン1号車を抑えて2番手を獲得した。
「8号車のポールポジション獲得を祝福したいと思います」と小林可夢偉「ベストを尽くしましたが、ハンディキャップの影響で期待以上の結果とはなりませんでした。ポールポジションは難しいと分かっていたので、今日の結果には特に驚いていません。4輪コースオフの判定がありましたが、結果的に大きな問題にはなりませんでしたし、予選の内容には満足しています」
結果として最前列をロックオンしたトヨタだが、ドライバー達は、自分たちがライバルを抑えてフロントローを獲得した、というよりは、ライバルが自滅した結果、好位置を確保できたと考えているようだ。
ハートレーは接戦とならなかったことについて「驚いた」と語り、ホセ・マリア・ロペスは「僕らのマシンはレース毎に遅くなっているけど、どういうわけか、レベリオンは去年よりも2秒も遅かった。クルマは良くなっているにも関わらずね」と述べ、レベリオンが不発に終わった事を訝しんだ。
レベリオンのグスタボ・メネゼスは「昨年のラップタイムと比較すれば、ハンデによってトヨタが遅くなったのは明らかだ」としながらも、「後輪駆動車にとっては特にだけど、ここでのタイヤはウインドウを遥かに逸脱していた」と語り、タイヤを上手く機能させられず、オーバーヒートによってグリップが得られなかったのが敗因だと主張した。
6時間に渡る長丁場のレースは、6日(日)の午前11時にスタートを迎える。
WEC富士 公式予選結果(LMP1クラス)
順位 | No. | ドライバー | チーム | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 8 | セバスチャン・ブエミ 中嶋一貴 ブレンドン・ハートレー |
TOYOTA GAZOO Racing トヨタ TS050 HYBRID |
1:25.013 |
2 | 7 | マイク・コンウェイ 小林可夢偉 ホセ・マリア・ロペス |
TOYOTA GAZOO Racing トヨタ TS050 HYBRID |
1:25.803 |
3 | 1 | ブルーノ・セナ グスタボ・メネゼス ノルマン・ナト |
レベリオン・レーシング レベリオンR13・ギブソン |
1:26.163 |
4 | 5 | ルカ・ギオット ベン・ハンリー イゴール・オルトツェフ |
チームLNT ジネッタG60-LT-P1・AER |
1:26.820 |
5 | 6 | チャーリー・ロバートソン マイク・シンプソン ガイ・スミス |
チームLNT ジネッタG60-LT-P1・AER |
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