ヴィタリー・ペトロフ、実父が撃たれ死亡…急遽F1ポルトガルGPのスチュワードを辞任

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F1ポルトガルGPのFIAドライバー・スチュワードを務めていた元F1ドライバーのヴィタリー・ペトロフが辞任した。ロシア国内の報道によると、父アレクサンドル氏がヴィボルグ近郊の自宅で銃殺されたという。

伝えられるところによると、1957年生まれのアレクサンドル・ペトロフ氏はヴィボルグ市議会の副議長を務める人物で、実業家としても様々なビジネスに関与していたようだ。

国際自動車連盟(FIA)はアルガルベ・サーキットで予選が行われた10月24日(土)夜に声明を発表し、ヴィタリー・ペトロフが同職を退き、後任にフォーミュラEや世界ツーリングカーカップ(WTCR)でセーフティカー・ドライバーを務めるブルーノ・コレイアを任命した事を明らかにした。

FIAレースディレクターを務めるマイケル・マシによると、ブルーノ・コレイアはアルガルベ・サーキットがある地元ポルティマオに在住しているとの事で、決勝が行われる25日(日)朝にスチュワードパネルに合流する見通しだという。

ペトロフはロシア人初のF1ドライバーとして、2010年から2012年までルノーとロータス、そしてケータハムから57戦に参戦した。最高成績は2011年オーストラリアGPの3位表彰台で、F1を去った後はスポーツカーに転向し、SMPレーシグからFIA世界耐久選手権(WEC)に参戦した2016年と2019年には、ル・マン24時間レースでクラス3位入賞を果たした。

ヴィタリー・ペトロフがF1スチュワードを務めたのは今回が初めてであったが、反人種差別を巡るF1の取り組みに関する発言にルイス・ハミルトンが噛み付き、FIAの選定プロセスに疑問を投げかけた事から、思わぬところで話題となっていた。

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