角田裕毅、アルファタウリ・ホンダのファクトリーにてcopyright Red Bull Content Pool

動画:角田裕毅、イモラでの初のF1テスト臆せず「1周目からプッシュしていくだけ」

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遂にこの日がやってきた。アルファタウリ・ホンダは第13戦エミリア・ロマーニャGPを終えて、本日11月4日(水)にホンダ製F1パワーユニットを搭載する2018年型F1マシン「STR13」をイモラに持ち込み、来季デビューが内定している日本期待のホープ、角田裕毅にステアリングを握らせる。

日本のモータースポーツファンが固唾を飲んで見守る事になるであろう4日(水)を前に、伊ファエンツァのチームは10月14日に行われた角田裕毅のシート合わせの様子を収録した動画を公開した。関心は高く、公開から8時間足らずで6万回以上が再生されている。角田裕毅にとってはこれが初のF1マシンのドライブとなる。

動画はファエンツァのファクトリー上空からの空撮映像に始まり、その後、角田裕毅が登場。「今日はF1用のシート作成のためにスクーデリア・アルファタウリに来ました」「今回初めてF1のモノコックに乗りましたが、2年前には考えられないことでした。イモラでのテストに向けて、完璧なシートが作れるように頑張りました」と述べた上で、一番の課題は大量のボタンが配置されたステアリングだと語った。

数百万円は下らないとされる電子制御のコントロールタワーであるF1のステアリングは、マシンを調整・設定するためのインターフェイスがハンドルに密集しており、大型ディスプレイが搭載されている他、20以上のアナログボタンとスイッチが所狭しと並べられている。

レースエンジニアのマッティア・スピーニは「(下位カテゴリーから上がってきたドライバーが)最初に目にしてギョッとするのがステアリングホイールだ。でも彼はそれを目にするのと同時に、上手くやってやろうと心に決めていたようで、その点は前向きだ」と語った。

C37のステアリング
ザウバーC37のステアリング

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また、フランツ・トスト代表は「誰もがF1マシンでの初ドライブを心待ちにするものだ。どんなドライバーであれ、それは本当にスペシャルな経験だからね。彼が非常に素晴らしい仕事をしてくれるのは間違いない。私はそう思っている」と暖かい言葉を口にした。

多くのドライバーが説明するように、F1マシンはF2とは比べ物にならない強力なダウンフォースとブレーキ、加速性能を併せ持っている。だが角田裕毅は「自分のドライビングスタイルを変える必要があるとは考えていません。最初の1周目からプッシュしていくだけですし、テストを楽しみたいと思っています」と臆しない。

角田裕毅は、カーリンから参戦する今季FIA-F2選手権でランキング4位以上を獲得すれば、F1出走に必要となるFIAスーパーライセンスの発給要件を満たす事になる。ただし5位であっても2度に渡ってF1のフリー走行に出走すれば、2ポイントを手にして資格を得る事が出来るものと見られている。

イモラテストの目的は、角田裕毅にF1マシンを慣れさせるというだけでなく、仮に5位に甘んじた場合の保険という意味合いもある。

伊ファエンツァのアルファタウリ・ホンダのファクトリーでエンジニアと打ち合わせを行う角田裕毅
© Red Bull Content Pool

F1のフリー走行に出走するためにはスーパーライセンスが必要だが、F1と国際自動車連盟(FIA)は若手支援のためにフリー走行限定ライセンスを新設している。これの出願には、FIA-F2選手権への6戦以上の参戦経験ないしは、過去3年でスーパーライセンスポイントを25点以上を保有している事が条件となり、角田裕毅はこれを満たしている。ただし、申請の180日以内に、少なくとも最低2日以上に渡って現行F1マシン相当のマシンをドライブし、300kmを超える距離をレーシングスピードで走行しなければならない。

300kmという距離はイモラで行われたF1エミリア・ロマーニャGPの決勝レース1回分に相当する。角田裕毅には1日を通してマシンへの習熟を深めながら、最低62周を走る事が求められる。

このライセンスが取得できれば、1回のF1フリー走行で100km以上を走行した場合に1点のライセンスポイントを取得する事ができる。ただし当該セッション中にペナルティポイントが科された場合は加算の対象とならない。1つの週末に獲得できるのは最大1点となっているため、角田裕毅がフリー走行に出走する可能性があるのはバーレーンとアブダビの2つとなる。