え!?セバスチャン・ベッテル、F1カレンダー凍結中に有機農業のインターンシップに参加

2021年仕様のアストンマーチンF1のレーシングスーツを着用するセバスチャン・ベッテルCourtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

SNSの普及のおかげで、今やF1ドライバー達の日常生活を知る事は難しくない時代となった。ただし、あらゆる物事には例外がある。この場合、それは4度のF1ワールドチャンピオンを指す。

あのキミ・ライコネンですらInstagramで日常を晒すご時世となったにも関わらず、セバスチャン・ベッテルは未だソーシャルメディアから距離を置いており、プライベートの多くは謎に包まれている。

昨年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響で各国でロックダウンが行われ、F1カレンダーもまた4ヶ月近くに渡って一時凍結を余儀なくされた。その結果、F1ドライバー達は暇を持て余す事となった。

ある者はシムレースに興じ、またある者はオーストラリアでトラクターを走らせたが、ベッテルがこの間何をしていたのかはベールに包まれていた。だが、その謎が遂に明らかとなった。

ベッテルは自身がアンバサダーを務める事となった昆虫の生息地保護プロジェクト「Bio Bienen Apfel」のイベントの中で、ロックダウン中に有機農業のインターンシップに参加していた事を明かした。33歳のドイツ人ドライバーはかねてより、農業や自然環境に対する興味を口にしていた。

ベッテルは「予定より時間が空いてしまった」ため「自分に何ができるのか、何に興味があるのかを考えた結果、農業に行き着いたんだ」と説明した。

「アスリートとして栄養学的観点から興味を持ったんだ。健康的な食事を通して自分の体から更にパフォーマンスを引き出すためにどうすれば良いのかを考えている内に、全ての野菜が同じではない事に、すべてのリンゴが同じ栄養素を含んでいるわけではない事を知ったんだ」

「僕は理論的な事に興味を持つ人間だし、そうした事について本もたくさん読むけど、実務的な観点から日々こうしたテーマに取り組んでいる人たちと話をするのは本当に刺激的だった。ホント面白かったよ」

つい先日の開幕バーレーンGPにおいても、ベッテルの自然に対する関心の高さが伺えるエピソードがあった。

Sky Sportsのテッド・クラビッツによると、決勝レースに向けてガルフ・エアのパイロット達がフライパスに取り組んでいた事についてベッテルが「燃料を浪費している」として、F1のステファノ・ドメニカリCEOに不満を訴えたのだという。

ベッテルからの訴えを聞いたF1は、スポンサーのガルフ・エアの元を訪れて対応策を検討。その結果、本番のフライパスではバイオ燃料が使われる事となったそうだ。

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