ガレージ内で不満の表情を浮かべるスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテル、2019年F1オーストリアGPにてcopyright Ferrari S.p.A.

33歳 衰えぬ知識欲…セバスチャン・ベッテルは「ステアリングを握るエンジニアのようだ」とアストンマーチンF1

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レーシングドライバーになっていなければエンジニアになっていたかも…そう口にするセバスチャン・ベッテルは他の追随を許さないオタクであり、F1とレーシングカーの事であればどんな些細な事でも知りたがる。

ベッテルはプロデビューする以前、高校卒業後に大学へと進学して機械工学を学ぶつもりであった。マシンの仕組みや原理を学ぶ事が大好きであり、現役引退後にエンジニアに転向する可能性を除外していない

アストンマーチンF1チームのオトマー・サフナウアー代表は新たにチームに加わったベッテルについて、スカイスポーツとのインタビューの中で次の逸話を引き合いに出して、その貪欲さを称した。

「あるエンジニアはセバスチャンの事を”ステアリングを握るパフォーマンスエンジニア”のようだと評していた」

「セブは、車両のパフォーマンスのあらゆる側面を理解することが仕事であるパフォーマンス・エンジニアと同じ位にクルマを理解したいと思っている」

「彼はそういう精神の持ち主であり、そういったものを我々のチームにもたらしている」

「彼が自身が言っているように、彼は本当に、本当にハングリーであり、もう一度F1を楽しみたいという強い気持ちを抱いている。彼にとっての楽しみとは競争的であるという事だ」

4度のF1ワールドチャンピオンとして夢のフェラーリ移籍を叶えたベッテルであったが、マラネロでの6年間で挙げた勝利は14勝と、V6時代の絶対王者メルセデスに牙を剥く事はできず、新加入のシャルル・ルクレールに大敗する形でチームを去る事となった。

それだけに新天地に懸ける想いは大きい。

33歳のドイツ人ドライバーは先週、英国シルバーストンにあるアストンマーチンのファクトリーへと足を運んで2021年型マシンのシート合わせを行い、来たるべき新シーズンに向けての職務をスタートさせた。

オトマー・サフナウアー代表は「私が思うに、33歳になっても彼はF1マシンを速く走らせる方法を忘れてはいないし、仕事に対する意欲に満ちあふれている。彼は本当に、本当にパフォーマンスに飢えている」と語る。

「我々は既に彼との仕事をスタートさせており、その事はハッキリと見て取れる。彼は適切な質問を大量に投げかけてくる。彼の知識に対する貪欲さは本物だ」

ベッテルにとっての最初の関門は、チームオーナーの息子としてチームでの3シーズン目を迎えるランス・ストロールだ。万が一にも遅れを取ることになればキャリア終焉の危機となり得るが、オトマー・サフナウアーは両者は素晴らしいコンビになると考えている。

「セブは今や33歳であり経験豊富なドライバーだが、決してピークを迎えているわけではない。ランスは若く勉強中の身だが天性の速さを持ってる。そのため私は、この組み合わせはチームにピッタリだと思っている」

「それにこのチームには、ドライバーたちがチームとマシンから最大限の力を引き出すべく密接に協力し合ってきた歴史がある。エステバン(オコン)とセルジオ(ペレス)が時折コース上で交錯していたような時でさえ、舞台裏ではすべてのデータを共有し、マシンから最大限のパフォーマンスを引き出すために協力し合っていた」

「それはセバスチャンとランスにも引き継がれていくだろう。それを楽しみにしている」