今や雨は追い風、ではなく”逆風”? フェルスタッペンがサンパウロの空模様を警戒する理由 ― 昨年劇的勝利も慎重姿勢

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レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコとは裏腹に、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、今週末の天候に対して慎重な姿勢を崩さない。

2025年F1第21戦サンパウロGPは、2日目を中心に降雨が予想されている。雨のインテルラゴスで行われた昨年大会では、フェルスタッペンが17番グリッドから劇的な逆転勝利を飾った。マルコは雨が「奇跡」の再現をもたらすと期待を寄せている。

だが、当の本人は週末を前に「雨が降ったからといって僕らが勝てるとは限らない」と冷静だった。その視線の先には、今季、ウェットコンディションで圧倒的な強さを見せつけるマクラーレンMCL39がある。

マクラーレン、4度の雨をすべて制す

雨のシルバーストン・サーキットでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と首位を争うオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、2025年7月6日F1イギリスGP決勝レースCourtesy Of McLaren

雨のシルバーストン・サーキットでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と首位を争うオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、2025年7月6日F1イギリスGP決勝レース

無論、そればかりが理由ではないが、結果としてみれば雨天絡みのレースで今年のマクラーレンは無類の強さを誇っている。

オーストラリアGPでは、ランド・ノリスがフェルスタッペンを抑えて優勝。マイアミGPのスプリントでは、セーフティーカーの導入も追い風となり、再びノリスがトップチェッカーを受けた。

イギリスGPでは、セーフティカー明けの再スタートでフェルスタッペンがスピン。ノリスが勝利し、オスカー・ピアストリが2位で続いた。ベルギーGPではピアストリがチームメイトを抑え、マクラーレンが再び1-2フィニッシュを飾った。

MCL39はタイヤマネジメント性能が高く、インターミディエイトタイヤをどのクルマよりも長く保たせることができる。一方、レッドブルRB21はタイヤのオーバーヒートに苦しむ傾向が散見された。

「雨のレースはいつだって、かなりリスクが高い。有利に働くこともあるけど、逆に不利になることもある」

フェルスタッペンはそう語る。

「それに今年のマクラーレンは、特にインターミディエイトタイヤのオーバーヒートを抑えるのがすごくうまいから、雨が降ったからといって、僕らが必ずしも勝てるとは限らない」

猛追も、逆転は「至難の業」

フェルスタッペンは、新型フロアが投入されたサマーブレイク明けのイタリアGPを機に、流れを一気に引き寄せた。モンツァでの勝利を皮切りに直近5戦で3勝を挙げ、ランキング首位との差を104ポイントから36ポイントまで縮めた。

残り4戦。うち2戦はスプリントを含むため、最大で116ポイントの上積みが可能だ。理論上、逆転タイトルは射程圏内にある。だが、フェルスタッペンは厳しい現実から目を逸らしてはいない。

「とにかく最後まで全力で戦うだけだよ。まだ36ポイント差あるし、ギャップが大きいことに変わりない」とフェルスタッペンは語る。

「ここ数戦はチームとして本当にいい仕事ができているけど、差をさらに詰めるには、これからは常に彼らの前でフィニッシュしなきゃならない。それが何よりの課題になると思う」

雨が降ればレッドブル、フェルスタッペンが有利――という定説は、少なくとも2025年シーズンに限っては当てはまらない。むしろ、雨はマクラーレンの追い風にこそなれ、レッドブルにとってはそうはならず、むしろ逆風となっているかのような状況だ。

激しさを増すタイトル争いは、ブラジルの空模様ひとつで大きく流れを変えるかもしれない。

パドックに到着しファンとのセルフィーに応じるマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2025年11月6日(木) F1サンパウロGPメディアデー(インテルラゴス・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

パドックに到着しファンとのセルフィーに応じるマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2025年11月6日(木) F1サンパウロGPメディアデー(インテルラゴス・サーキット)

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