オーストリアGPの記者会見に出席したレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとフェラーリのシャルル・ルクレール
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フェルスタッペン、4番手を争う現状に不満「僕は勝ちたい」レッドブル・ホンダに警告

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マックス・フェルスタッペンは、レッドブルとホンダの双方が状況を好転させてくれるはずとの期待を抱いているが、「4位に甘んじるのではなく勝ちたい」とも述べ、チームが勝利に足るマシンを用意できなければ、将来的に移籍する可能性があると警告した。

前戦フランスGPではシャシーとエンジンの両方に大掛かりなアップグレードが持ち込まれたものの、上位2チームとの溝は全く埋まらず、レース後のフェルスタッペンは今季初めてやや欲求不満な顔色をのぞかせた。

第9戦オーストリアGPの木曜記者会見に出席したフェルスタッペンは、これまでの進捗状況について問われ「ストレスだとは言わない。何マイルも離れてるわけじゃないしね。前にいるのがフェラーリかメルセデスかは分からなけど、そんなに遠くない」と返答。一定の満足感を示したものの、ホンダとレッドブル双方の改善が急務だと訴えた。

「今の僕らは、クルマとエンジンの性能を向上させるために、懸命に努力を続ける必要がある。車体とエンジンの両方のペースが不足しているのは明らかだから、最大限のものを引き出さなきゃならない」

「4位に甘んじていたくはない。僕はレースで勝ちたいんだ。4番手の周辺で競い合う状況は良いとは言えない。毎回チャンスを失っている。今はそういう状況だ」

「正直に言うと、今後数レースでチームがどれだけのものを持ち込むかが重要だと思ってる。来年やそれ以降のことはあまり心配していない。今はこのプロジェクトに集中したいと思ってる。まだまだ可能性は高いし、始まったばかりだからね」

「でもさっきも言ったように、35歳になるまで4位の場所で走り続けるような状況は望んじゃいない」

フェルスタッペンは今年、開幕オーストラリアと第5戦スペインの2回で3位表彰台に上がったものの、それ以外の6戦では5度に渡って4位に留まっており、メルセデスとフェラーリがトップ3を独占する状況が続いている。

今季マシン「RB15」は何か特定エリアに欠点を抱えているのだろうか?

「いや、どの領域においても十分に速くない、ってわけじゃないんだ」とフェルスタッペン。「ポール・リカールでのレースに目を向けると、メルセデスと比べて確かに最高速が不足していたけど、ターン2・3ではコーナリング速度が不足していた」

「フェラーリと比較すると、まあ彼らのストレートでのスピードはロケットみたいだけど、コーナーでは僕らの方が若干競争力がある。だから前にも言ったように、表彰台に戻るためには、レッドブルとホンダの双方が努力する必要がある」

フェルスタッペンほど人材が移籍を検討する事にでもなれば、メルセデスやフェラーリを含めたあらゆるチームが関心を示すのは間違いない。レッドブル・ホンダとしては、将来のチャンピオン候補たるその才能を何としてもチームに留めて置くべく、開発を更に加速させる必要がある。

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