フェルスタッペン、優勝後のバーンアウト禁止通達に「今度はドーナツを…」と冗談飛ばすもFIAの懸念に理解。他方ラティフィは…
レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは第8戦シュタイアーマルクGPでのトップチェッカー後のバーンアウトについて、必ずしも危険な行為であったとは考えていないものの、今後は国際自動車連盟(FIA)の方針に従って「2度とやらない」と誓った。
フェルスタッペンは、レッドブルのホームコースで開催された先週末のレースで後続に35秒以上の差を付けてフィニッシュラインを駆け抜けると、ピットウォールにいたチームメンバーの前で減速し、リアタイヤを空転させて勝利を祝った。
FIAレースディレクターのマイケル・マシはこれを目の当たりにするや否やレッドブル・ホンダに対し、安全上のリスクを理由に今後こうした行為は認められないと警告した。
F1競技規約はチェッカーフラッグを受けた車両について、速やかにパルクフェルメに進む事と定めているが、勝者に関しては「安全に配慮して他のドライバーやオフィシャルを危険にさらさない事」「当該ドライバーの車両の合法性に疑義を生じない事」そして「表彰台セレモニーを遅らせない事」の3つを条件に「優勝を祝う行為」を認めている。
第9戦オーストリアGPの開幕を前にフェルスタッペンは「今度はドーナツをやってみる」と冗談飛ばす一方で、今後はああいった行為を控えるとの考えを明らかにした。
フェルスタッペンは当時、ミラーで後方を確認しており、全ての車両はコース左側を走行していたとして、安全を確認した上での行為だったと主張する一方、マイケル・マシの懸念については「理解している」として「もしそれが許されないのであれば、もう二度としないよ」と語った。
フェルスタッペンが減速した際、後方から迫っていたのは”あの”ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)だった。
2015年のフォーミュラ・ルノー3.5のレッドブル・リンクでのレース1でラティフィは、フィニッシュラインを通過した後に大幅に減速したロベルト・メリのリアに突っ込みクラッシュ。宙を舞った。両車ともに大破する非常に危険な事故であったものの、2人とも奇跡的に無事だった。
ラティフィはフェルスタッペンがトップチェッカー後にピットウォールに寄っていく姿を確認したため「可能な限り左側に寄るようにした」と述べ「経験則から言って、あそこまで減速するのはベストとは言えないだろう」として潜在的な危険があったとの認識を示した。
また、フェルスタッペンの後方にはバトルし合う車両はいなかったとして、2015年の事故とは異なる状況であったとしながらも「あの時のような悪い結果に至ることもあるわけで、そういう意味では妥協が必要なのだと思う」と締め括った。