記者会見で話すマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2025年5月22日(木) F1モナコGPプレビュー(モンテカルロ市街地コース)
Courtesy Of Red Bull Content Pool

フェルスタッペン、映画「F1」試写会欠席の理由を説明―”フランツ・ヘルマン配信”が話題に

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マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、モンテカルロ市街地コースでのF1第8戦モナコGPを前に行われた映画『F1: The Movie(邦題:F1/エフワン)』の試写会を欠席した。その理由は、家庭を持つ一人のドライバーとして、私生活を重視したいという思いにあった。

この試写会は、F1の商業権を管理するフォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)が主催したもので、F1ドライバー全20名を対象とした非公開イベントとして、モナコ市内の映画館で行われた。だが、実際に出席したのは18名。欠席した2名のうちの1人が、4度のF1ワールドチャンピオンだった。

「事前に参加しないってFOMには伝えてあったんだ。単に、自宅で過ごす時間を増やしたかっただけだよ。参加が必須というわけじゃなかったし、僕にとってはプライベートな時間だったからね」とフェルスタッペンは説明した。

今月初旬、パートナーのケリー・ピケとの間に娘リリーちゃんが誕生したばかりで、「F1では家を空けることが多いから、プライベートな時間はなおさら大切だ。家族が増えた今は、余計に家にいたいと思っている」と、父親としての想いを語った。

なお、試写会当日の夜、フェルスタッペンはeモータースポーツチーム「Team Redline」の一員としてオンラインレースに参加。その模様は「フランツ・ヘルマン」名義でTwitchに配信され、ファンの間で話題となった。

フェルスタッペンは今月、“フランツ・ヘルマン”という偽名を使って、ノルドシュライフェで行われたニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)のテストに参加。非公式ながらも、NLS GT3のレコードを更新するラップタイムを記録した。

試写会に出席したドライバーの多くは映画の完成度を高く評価。フェラーリのシャルル・ルクレールやマクラーレンのランド・ノリスも「ストーリーが本当に良かった」とコメントしている。

一方、フェルスタッペンは映画自体に否定的なわけではなく、「評判は聞いているし、公開されたらAppleでダウンロードして観るつもり」と述べ、関心を示した。

なお、自宅をモナコに構えるフェルスタッペンにとって、モナコGPは第2の“ホームレース”とも言える。娘のリリーちゃんをピットに呼ぶ予定について問われると、「いや、家にいた方がいいよ。彼女にとってはその方がリラックスできるからね」と答えた。

本作の主人公は、1990年代に活躍した伝説のカリスマF1ドライバー、ソニー・ヘイズ(ブラッド・ピット)。若きルーキー、ジョシュア・“ノア”・ピアース(ダムソン・イドリス)とともに、架空のF1チーム「APXGP」の復活を懸けて戦う姿が描かれる。

監督は『トップガン マーヴェリック』のジョセフ・コシンスキーで、ルイス・ハミルトンも製作陣に名を連ねている。劇場公開は6月27日が予定されている。

なお、フェルスタッペンとともに試写会を欠席したもう1人のドライバー、アストンマーチンのランス・ストロールは「単に用事があった」と説明している。

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