フェルスタッペン「心配して待っていてくれた…」思いやりに溢れるベッテルとの”一生忘れられない”思い出
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残りあと1レースでF1を去るセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)との「一生忘れられない」思い出としてマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、2021年のイギリスGPで病院に搬送された際のエピソードを披露した。
フェルスタッペンは52周に渡るシルバーストン・サーキットでの1周目に、タイトル争いを繰り広げていたルイス・ハミルトン(メルセデス)とターン9、通称コプスで接触。高速のままにバリアに激突して51Gという衝撃を受け、ヘリコプターで地元病院へと搬送された。
検査の結果、幸いにも深刻な問題は発見されず、フェルスタッペンは衝撃のシーンから7時間程を経て病院を後にした。フェルスタッペンにとって一生忘れられない出来事が起きたのはこの後のことだった。
ベッテルにとってのF1ラストランとなるアブダビGPの開幕を前にフェルスタッペンは、4度のF1ワールドチャンピオンが称賛されるべきは、ドライバーとしての腕前やキャリアだけでなく、他者を思いやる人間性にあると指摘した。
「まず第一に、もちろん彼はレッドブルにとって大きな存在だ。ジュニア時代にレッドブルに加わり、基本的にこのスポーツにおけるあらゆる事を達成してみせた」とフェルスタッペンは語った。
「今でもレッドブル内に多くの友人を持っているし、多くの人が夢見るようなキャリアを歩んできた。でも結局のところ、それが全てじゃないんだ」
「彼は人として、いつも本当に思いやりに溢れる人だと思う」
「特にキャリアの初期には彼と激しいバトルを繰り広げたこともあったけど、僕にとって一生忘れられないことの1つは、昨年のシルバーストンで僕が荷物を取りに行くために病院からモーターホームに戻った時、クルマから降りるとそこで彼が僕を待っていてくれたことなんだ」
「彼は『大丈夫か、マックス。どうなんだ? 大丈夫なのか?』って声をかけてくれた。単にドライバーとして素晴らしいというだけじゃなく、超ナイスな思いやり溢れる人なんだ」
「そんな風に人の記憶に残るというのも本当に素晴らしいことだと思う」
「そうそう、今週末はヘルメット交換をする予定なんだ。コレクションにするには間違いなくうってつけのヘルメットだけど、彼がいなくなると間違いなく寂しくなるね」
「でもそう思うと同時に、たぶん彼にとっては家族と過ごす時間が何よりも大切なんだろうと思うけど、今後何をしたいと思っているにせよ、彼の幸せを心から祈っている」
「本当に家族思いの人だし、それが見れるのは素晴らしいことだし、最高のお手本だ」