フェルスタッペン、大差で今季3度目SP勝利…角田裕毅、決勝への期待誘う好走 / F1アメリカGP《スプリント》結果とダイジェスト
米国テキサス州現地10月22日(土)に行われた2023年F1アメリカGPスプリントでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾り、まずは今週末のサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)での”最初”の勝利を掴み取った。
開始序盤から3番手以下が大きく引き離されていく中、ルイス・ハミルトン(メルセデス)はフェルスタッペンに食らいつき、DRS使用可能な1秒以内をキープする争いを展開した。突風の影響か、フェルスタッペンはクルマのドライバビリティに不満を訴えた。
ところがレース半分を前にハミルトンが遅れ出すと、フェルスタッペンは最終的に19周のレースで9.465秒もの大差をつけ、今季3回目となるスプリント優勝を果たした。
フェルスタッペンはトラックリミット違反により日曜の本戦を6番グリッドからスタートする。2012年の初開催以来、フロントロウ以外からCOTAでのレースを勝ち取った者はいないが、スプリントの結果を踏まえれば、フェルスタッペンは56周のレースで他車に27.89秒ものアドバンテージを築く事が可能だ。
最前列2番グリッドについたシャルル・ルクレール(フェラーリ)は1周目のターン1に向けてフェルスタッペンに仕掛けたものの激しいディフェンスに阻まれ、この影響で逆にハミルトンにポジションを奪われてしまい、18秒遅れの3位に終わった。
黒白旗が振られるなど、僚友オスカー・ピアストリがクルマをコースに留めることすら苦労し、5ポジションダウンのポイント圏外10位に終わった一方、マクラーレンのチームメイト、ランド・ノリスはスタートポジションを守り切って4位でチェッカーを受けた。
誰もがスタートタイヤにミディアムを選んだ中、唯一ソフトを履いたカルロス・サインツ(フェラーリ)は1周目にポジションを2つ上げたが、その分だけデグラデーションも厳しく徐々に後退。それでもジョージ・ラッセル(メルセデス)相手に見事なバトルを繰り広げ、こちらもポジションキープの6位でレースを終えた。
シュートアウトでのルクレールに対する走行妨害により3グリッド降格ペナルティを受けたラッセルは、1周目に3台を交わしてポイント最後の一枠、 8番手を取り戻した。
だがピエール・ガスリー(アルピーヌ)の密告を経て、コース外からピアストリを追い抜いたと見なされた結果、5秒ペナルティを受けて8位に後退。代わってガスリーが7位入賞を飾った。
角田裕毅は「ミスコミュニケーション」により19番グリッドからスタートしたが、1周目にポジションを2つ上げるとケビン・マグヌッセンとの間で激しく見応えのある16位争いを繰り広げ、これを攻略すると同じハースVF-23を駆るニコ・ヒュルケンベルグも抜き去り、最終的には5ポジションアップの14位でフィニッシュした。決勝レースでは11番グリッドに着く。ベルギーGP以来の入賞に期待がかかる。
10番グリッドに着いたダニエル・リカルドは残り6周の段階で13番手にまで順位を落としていたが、ランス・ストロール(アストンマーチン)を追い抜き12位でクルマを降りた。
そのストロールはFP1に続いてブレーキトラブルを抱えたようで、残り3周を前にガレージにクルマを入れリタイアした。
2023年F1第19戦アメリカGPスプリントリザルト
Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | フェルスタッペン | レッドブル | 19 | 31:30.849 | 8 |
2 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 19 | +9.465s | 7 |
3 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 19 | +17.987s | 6 |
4 | 4 | ノリス | マクラーレン | 19 | +18.863s | 5 |
5 | 11 | ペレス | レッドブル | 19 | +22.928s | 4 |
6 | 55 | サインツ | フェラーリ | 19 | +28.307s | 3 |
7 | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 19 | +32.403s | 2 |
8 | 63 | ラッセル | メルセデス | 19 | +34.250s | 1 |
9 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 19 | +34.567s | 0 |
10 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 19 | +42.403s | 0 |
11 | 31 | オコン | アルピーヌ | 19 | +44.986s | 0 |
12 | 3 | リカルド | アルファタウリ | 19 | +45.509s | 0 |
13 | 14 | アロンソ | アストンマーチン | 19 | +49.086s | 0 |
14 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 19 | +49.733s | 0 |
15 | 27 | ヒュルケンベルグ | ハース | 19 | +56.650s | 0 |
16 | 77 | ボッタス | アルファロメオ | 19 | +64.401s | 0 |
17 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ | 19 | +67.972s | 0 |
18 | 20 | マグヌッセン | ハース | 19 | +71.122s | 0 |
19 | 2 | サージェント | ウィリアムズ | 19 | +71.449s | 0 |
NC | 18 | ストロール | アストンマーチン | 16 | DNF | 0 |
コンディション
天気 | 晴れ |
---|---|
気温 | 33℃ |
路面温度 | 36℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1アメリカGP |
---|---|
セッション種別 | スプリント |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | サーキット・オブ・ジ・アメリカズ |
---|---|
設立 | 2012年 |
全長 | 5516m |
コーナー数 | 20 |
周回方向 | 反時計回り |