角田裕毅、ガスリー含む3台DNFで「より重い責任」対ボッタスへの”満足いく”防衛戦経てアルファタウリに得点献上
アルファタウリ・ホンダの角田裕毅は、リアサスペンションの破損と見られるトラブルによりガレージにクルマを入れたピエール・ガスリーを含む計3台がリタイヤした事で、ポイントを稼がなければならない「より重い責任」を感じながらサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)での56周のレースを戦ったという。
18台がミディアムを履いてグリッドに着き、エステバン・オコン(アルピーヌ)が敢えてソフトでのQ3進出を避けようとした事にも象徴されるように、暑い気温と超高速セクションと荒い路面を持つコース特性から、C4コンパウンドでのスタートは大きなハンデと考えられていた。
ソフトタイヤの装着義務があった角田裕毅はそんな足枷がありながらも、前日の予選で今季5回目、2戦連続となるQ3進出によって得た10番グリッドに着き、1周目に2台を交わしてポジションを上げ、第1スティントを通してその位置を守ってみせた。
終盤に掛けてはキミ・ライコネンとフェルナンド・アロンソという2人のF1ワールドチャンピオンを後方2秒圏内に抱えての戦いを強いられるも9位でフィニッシュ。第11戦ハンガリーGP以来、通算6回目の入賞を飾り、僚友ピエール・ガスリーの期待に応えた。
ソフトタイヤでのスタートについて角田裕毅は「そのアドバンテージを最大限に発揮し、1周目に何とか2台をオーバーテイクして、その後はタイヤを守りながら走りました」と語った。
「最終的に他の何台かがリタイヤしたため、チームのチャンピオンシップ争いのためにポイントを獲得しなければならないという、より重い責任を負う事になりました」
「長い間ノーポイントが続いていましたので、なんとかポイントが獲れて満足しています。チームに感謝したいです」
レッドブル・ホンダとマックス・フェルスタッペンのタイトル獲得を補佐したいとの思いから、前戦トルコGPでは最強マシンの一つに乗るルイス・ハミルトンからの追撃を8周に至るまで凌ぐ好走を披露したが、今回はそんなハミルトンのチームメイト、バルテリ・ボッタスを18周目まで後方に抑え続けた。
ボッタスとの「見事なバトル」について問われた角田裕毅は少し、はにかんだ様子を浮かべながら「相手が誰であれ簡単にやらせたくはないので、僕としてはただ正しいこと、普通のことをやっただけです」と語った。
「タイヤを若干犠牲にしてしまいましたが、僕としては本当に満足していますし、バトルを楽しみました」