角田裕毅「彼なしには存在し得なかった」マテシッツ訃報、決勝での逆転入賞誓う
スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は、レッドブル創業者のディートリッヒ・マテシッツのためにも、F1アメリカGPの決勝で逆転入賞を目指していくと誓った。
オースティン現地22日(土)のサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)での予選開始を数時間に控え、レッドブルの全従業員に対して78歳のオーナーの訃報が伝えられた。
ステアリングを置き、ヘルメットを脱いだ角田裕毅は「レッドブルファミリーの一員として本当に悲しく思います」と述べ、レッドブル及びアルファタウリの生みの親を偲んだ。
「知らせを聞いたのは予選前のことでした。何度か直接お会いしたこともありますし、電話で話したこともあります。本当に素晴らしい人でした」
「レッドブルの99%は彼に負うものですし、チームの業績もまた然りです。もし彼がいなければレッドブル・レーシングもアルファタウリも存在しませんでしたし、これほどの進歩はなかったはずです」
「安らかなるご冥福を心からお祈りいたします。明日は彼のためにもプッシュしたいと思います」
角田裕毅は予選Q1残り5分の時点でノックアウト・ゾーンに沈んでいたものの、最終アタックで自己ベストを更新。13番手でQ2に駒を進めた。
ただ、Q2ではマシンバランスがアンダーステア寄りに変化したと報告。一度は僚友ピエール・ガスリーよりも速いタイムを刻んだが、トラック・リミットにより抹消された事で15番手に終わった。
予選について角田裕毅は「不満の残るパフォーマンスでした」と振り返った。
「最終ラップでトラック・リミットに引っかかってしまいましたが、結果への影響は大した事ないと思います。今日はQ3に進出できるだけのペースがありませんでした」
「今夜は課題を解決して、マシンから更に引き出せるものがないかを検討していくつもりです。できる限りプッシュしてポイント獲得を目指したいと思います」
テクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンは「全体的には予選でパッケージの力を引き出しきれなかったように思う。データを分析して原因を探り、どうすればよかったのかを考えていきたい。決勝に集中して2台のマシンをポイント獲得圏内まで前進させることが目標だ」と語った。
2022年F1アメリカGP予選ではカルロス・サインツ(フェラーリ)がポールポジションを獲得した。2番手には僚友シャルル・ルクレールが続いたが、エンジン交換ペナルティを受けるため、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が最前列2番グリッドに並ぶ。
決勝レースは日本時間10月23日(日)28時にフォーメーションラップの開始を迎える。全20台は1周5516mのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)を56周する事でチャンピオンシップを争う。