角田裕毅、開発不十分で挽回ならずも「修正は容易」アルファタウリ、更なる”重要”エアロをハンガリーで導入
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期待とは裏腹に、シルバーストンでアルファタウリAT04に投入されたアップグレードはライバルを打ち負かしてポイントを上げるに十分ではなく、角田裕毅は挽回叶わず7月9日(日)のF1第11戦イギリスGPを16位で終えた。
先行していた2台のアルピーヌがリタイヤしているため、実質的には15番グリッドからの3ポジションダウンという負け戦となった格好だが、角田裕毅は自身の走りに満足しているという。
クルマを降りた角田裕毅は「難しいレースでした。戦略は問題なかったのですが、終始ペースが上がりませんでした。高速域でのパフォーマンスは改善しましたが、今日は低速で苦戦しました」と振り返った。
「今後に向けて改善すべきこと、直すべきことはまだたくさんありますが、自分のパフォーマンスには満足しています。精一杯の事をやりました」
テクニカル・ディレクターを務めるジョディ・エギントンは、パッケージに十分な競争力がなかったと認めた。
「本当に厳しいレースだった。ハースやアルファロメオと戦い前進するには、どちらのクルマもペースが足らなかった」とエギントンは語る。
「戦略は問題なかった。2回目のスティントでは2台で戦略を分けてハードとミディアムをつかった。セーフティーカーが導入された際は、他の多くのクルマと同じ様にソフトに履き替えた。ただし、一度も戦略面でアドバンテージを得る事はできなかった」
「今回持ち込んだエアロアップデートは概ね予想通りだったように思うが、シルバーストンで前進するには十分でなかった」
開幕10戦終えてなお2点と、コンストラクターズ選手権最下位脱出には一刻も早いクルマの改善が求められるが、シルバーストンでペースが上がらなかった理由は「分かっている」として、問題を解決するに複雑なものはないと角田裕毅は楽観的だ。
ペース不足の理由が分かっているなら修正は容易いのか?と問われた角田裕毅は「ええ、容易だと思いますが、かなり多くに影響します。今後に向けて改善していきます」と答えた。
2週間後に控えるハンガロリンクでは、シルバーストンで抱えた問題の解決に向けた「重要なステップ」となる追加のアップグレードが計画されている。
エギントンは「ハンガリーでの導入が計画されている更なるエアロアップデートは、この問題に対処し、我々が掲げる目標の達成に向けて正しい方向に向かうための重要なステップとなるだろう」と説明。角田裕毅は「チームとは同じ方向を向いて仕事をしていますので、今後に向けて楽しみに思っていますし、パッケージの開発で力を合わせていきます。これからも力強く戦い続けていきます」と付け加えた。
7月9日(日)にシルバーストン・サーキットで行われた2023年F1第11戦イギリスGP決勝レースでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾り、2位にランド・ノリス(マクラーレン)、3位にルイス・ハミルトン(メルセデス)が続く結果となった。
ハンガロリンクを舞台とする次戦ハンガリーGPは7月21日のフリー走行1で幕を開ける。