レッドブル・ホンダ、2戦連続の”劇遅”ストップ乗り越えF1トルコGPで再び最速マーク
レッドブル・ホンダが定位置に戻ってきた。ベルギーでのピットストップ手順変更に関する技術指令の導入を経て、2戦連続で”激遅”ストップを繰り返していた世界チャンプが、第16戦トルコGPで2.15秒のファステスト・ピットストップを刻んで今季10勝目を上げた。
雨のイスタンブール・パークでのレースの36周目、レッドブルの敏腕メカニック達はマックス・フェルスタッペン駆る33号車RB16Bの4輪すべてを2.15秒で交換した。インターミディエイトからインターミディエイトタイヤへの履き替えだった。
2位はアストンマーチン(37周目のセバスチャン・ベッテル / 2.28秒)、3位はメルセデス(50周目のルイス・ハミルトン / 2.36秒)だった。
なおアストンマーチンがマークした2.28秒は、ベッテルがインターミディエイトからミディアムへと履き替えた際のものではなく、アウトラップに2分40秒070もの時間を要して再度ピットインを余儀なくされ、再びインターに交換した時に計測されたものだ。
Pos | Team | Driver | Time | Lap | PTS |
---|---|---|---|---|---|
1 | レッドブル | フェルスタッペン | 2.15 | 36 | 25 |
2 | アストンマーチン | ベッテル | 2.28 | 37 | 18 |
3 | メルセデス | ハミルトン | 2.36 | 50 | 15 |
4 | メルセデス | ボッタス | 2.52 | 37 | 12 |
5 | レッドブル | ペレス | 2.56 | 37 | 10 |
6 | アルファロメオ | ジョビナッツィ | 2.7 | 40 | 8 |
7 | マクラーレン | リカルド | 2.81 | 21 | 6 |
8 | アルファロメオ | ライコネン | 2.9 | 37 | 4 |
9 | マクラーレン | ノリス | 3.1 | 34 | 2 |
10 | フェラーリ | ルクレール | 3.1 | 47 | 1 |
11 | ハース | マゼピン | 3.14 | 35 | |
12 | アルファタウリ | 角田裕毅 | 3.18 | 35 | |
13 | ウィリアムズ | ラッセル | 3.22 | 35 | |
14 | アストンマーチン | ベッテル | 3.24 | 36 | |
15 | ハース | シューマッハ | 3.33 | 39 | |
16 | ウィリアムズ | ラティフィ | 3.58 | 34 | |
17 | フェラーリ | サインツ | 8.12 | 36 | |
18 | アルピーヌ | アロンソ | 8.89 | 30 | |
19 | アルファタウリ | ガスリー | 9.28 | 39 | |
20 | アストンマーチン | ストロール | 15.88 | 39 |
技術指令が導入されたハンガリーGPまで、レッドブル・ホンダの各レースにおける平均ピットストップタイムは概ね2.5秒程度で推移していたものの、イタリアGPでは平均6.8秒、ロシアGPでも平均4.4秒と著しく遅れた。
モンツァでの低迷は、技術指令が影響した人為的ミスによってフェルスタッペンの右フロントの交換に11.1秒を要した事が大きく、ソチで遅かったのはセルジオ・ペレスの右リアホイールを取り外すのに手間取り、更に外している最中にクラッチが繋がれ後輪が空転した事が響いたためだった。
なお今シーズンの最速ピットストップタイムは技術指令以前のハンガリーでレッドブル・ホンダが記録した1.88秒であり、トルコのファステスト(2.15秒)との差は0.27秒と大きい。
2021年 DHL最速ピットストップアワードのランキングでは、レッドブル・ホンダが計410点を手にして2位メルセデス(224点)以下を大きく引き離している。