ピエール・ガスリー、”生き返った”AT02で自己最高位タイの4番手「本当に良い仕事をしてくれた!」アルファタウリ・ホンダを称賛
チームメイトの角田裕毅とは対象的に、9日(土)のF1第16戦トルコ公式予選を終えたアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーは満面の笑みを見せた。
ガスリーは予選Q3でシニアチームのマシンを駆るセルジオ・ペレスを上回り、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンに0.13秒差の5番手タイムを刻んだ。今季予選でペレスを下したのは7度目だ。
予選最速のルイス・ハミルトン(メルセデス)がエンジン交換ペナルティで11番グリッドに降格となるため、ガスリーは日曜のレースを自己最高位タイの4番グリッド(通算5度目)からスタートする。
ガスリーは初日の両セッションでトップ10に喰らいついたものの、マシンバランスが悪く、酷いアンダーステアを抱えて「腕が短くてステアリングホイールが回しきれない」等と不満を訴えていたが、2日目に向けてチームが実施した大規模なセットアップ変更が功を奏したようだ。
予選を振り返ったガスリーは「昨日が大変だっただけに本当に嬉しいよ」と笑った。
「アンダーステアが酷くてバランスが悪かったからチームにかなりの変更を要求したんだけど、彼らは今日、競争力あるクルマを用意してくれた」
「まるで生き返ったみたいにバランスが凄く良くなって、今日の午前と午後のセッションは本当に楽しむことができた」
「その結果として予選では5番手を獲得する事ができた。僕らにとってはベストリザルトだよ」
「シャルル(ルクレール)とマックス(フェルスタッペン)に先行を許したとは言え、かなり迫れたし、それほど離される事もなかったから前向きな材料もたくさんあるし、明日のレースが凄く楽しみだ」
前戦ロシアでは予選・決勝共にタイヤ戦略を誤り、大量ポイント獲得の大きなチャンスを逃す事になったが、大反省会を経てイスタンブール・パークで見事な仕事をやってのけたチームをガスリーは高く評価した。
「色んな事について話し合い、僕らはチームとして共に学んできた。チームは今日、本当に良い仕事をしてくれた」
「昨日は最高とは言えない状態だったけど、一晩であらゆる変更を施した事で、予選ではフェラーリと戦えるだけの速さを持つマシンを手にする事ができた。だから僕はチームの仕事ぶりに満足している」
アルファタウリ・ホンダは2台でスタートタイヤ戦略を分けた。ガスリーはミディアムタイヤでQ3に進み、角田裕毅はソフトタイヤで最終ラウンドに駒を進めた。
戦略を分けた理由についてチーフレースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズは「ユーキには最高のスタートポジションを獲得して欲しかったのでソフトタイヤを複数セット与える事にし、ピエールに関してはレース戦略の最適化を図ってミディアムを履かせた」と説明した。
「ピエールはすべてのラップを最大限に活かして土曜の午後を素晴らしいものにしてくれた。4番手まで僅差だったのは残念だが、ルクレール(フェラーリ)との差を縮めるために昨夜取り組んだ改善が上手く機能した」
予選最速を刻んだルイス・ハミルトンがエンジン交換ペナルティで10グリッド降格となる事から、バルテリ・ボッタスがポールポジションを獲得。2番手はマックス・フェルスタッペン。3番手はシャルル・ルクレールという結果となった。
2021年 F1トルコグランプリ決勝レースは、日本時間10月10日(日)21時にスタート。1周5,338mのイスタンブール・パーク・サーキットを58周する事でチャンピオンシップを争う。