フェラーリ 2台揃って好発進:チャンスを信じるルクレール、イギリスGP以来のQ3進出なるかベッテル
スクーデリア・フェラーリは、11月13日(金)に行われた2020 F1第14戦トルコGP初日2回目のプラクティスでシャルル・ルクレールが2番手、セバスチャン・ベッテルが8番手につけた。
9年ぶりにF1世界選手権にカムバックしたイスタンブール・パーク・サーキット。金曜のフリー走行はグリップ探しに費やされた。
アジア側の都市トゥズラ郊外にある全長5.338kmのコースは最近再舗装されたばかりで、以前のものよりもはるかに攻撃性が低く、更には今朝方に路面表面のオイルやタールを除去するためにコースが高圧洗浄されたため、特にFP1は非常に滑りやすいコンディションの中でのセッションとなった。
部分的に路面が湿る中で行われた午前のプラクティスでは、両ドライバー共にハードタイヤを履いて長くコース上に留まり周回を重ねた。ルクレールは26周を走り1分35秒507の3番手タイムを、ベッテルは29周を走行して1分35秒620の5番手タイムを刻んだ。
90分間の午後のセッションでは、路面は完全にドライとなり、気温および路面温度が上がった事も手伝って路面状況は徐々に改善されていき、全てのドライバーがタイムを大幅に更新した。
ルクレールとベッテルはセットアップ作業を続けながら、ミディアムコンパウンドの挙動評価を手始めにセッションを開始。その後、予選用のセッティングに変更して、ソフトタイヤを履いて自己ベストを更新した。ルクレールは45周を走り込み1分28秒731の2番手タイムを、ベッテルは41周を走破して1分30秒022の8番手タイムをマークした。
順位 | ドライバー | チーム | タイム | 差 | 周 |
---|---|---|---|---|---|
2 | ルクレール | フェラーリ | 1:28.731 | +0.401 | 44 |
8 | ベッテル | フェラーリ | 1:30.022 | +1.692 | 41 |
高い競争力を維持したままに初日を終えたフェラーリだが、これは2日目以降も続くのだろうか? こう問われたルクレールは「かなり競争力があるように見えるし、全てを完璧にまとめ上げる事ができればチャンスがあるはず」と返した。
2011年のトルコGPウィナーであるベッテルには、シルバーストン・サーキットで行われた8月のイギリスGP以来となる予選Q3進出に期待がかかる。
Ferrari:F1トルコGP初日
セバスチャン・ベッテルFP2: 8位, FP1: 5位
アスファルトが新しいせいで、今日は異例とも言えるほどに路面が滑りやすかった。とは言え、時間が経つに従って状況は良くなっていったし、週末を通して今後も改善していくと思う。
今日の僕らにはかなり一貫性があったれど、自分達の立ち位置を語るには時期尚早だ。今日はリズムを掴む事が最も重要で、クルマやコースに自信が持てるよう、できるだけ多くの周回を重ねる事に集中した。
FP2の終盤は、時間の経過とともにラップタイムが上がっていった。今日は誰もがタイヤを機能させるのに苦労していたから、チームの勢力図はまだ分からない。路面は進化し続けるだろうから、明日の3回目のフリー走行が凄く重要だ。
雨も降るみたいだし、かなり忙しい1日になりそうだね。
シャルル・ルクレールFP2: 2位, FP1: 3位
最初は路面のグリップレベルに全く自信が持てなかったから、最悪な1日になるんじゃないかと思っていたけど、実際に走ってみるとあまりのグリップの低さがかえって凄く楽しかった。まるで氷の上を走っているような感じだったからね!
ドライビングという面では本当に楽しかったし競争力もあったけど、真面目な話、こうしたコンディションだと殆ど学ぶ事がないから、その点は残念だ。とは言え、週末を通して今後、路面コンディションがどれだけ改善するか分からないから、今日それなりに走り込めて良かったと思うし、明日は最大限の結果を持ち帰りたい。
明日はあまり天候が良くなさそうだ。今日でさえ雨の中を走っているような状態だったんだから、もし雨が降れば、かなりトリッキーな1日になるんじゃないかな! でも僕らにはかなり競争力があるように見えるし、全てを完璧にまとめ上げる事ができれば、僕らにとってはチャンスになるかも。
初日をトップで締め括ったのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。2番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)をコンマ4秒差で退けた。3番手には0.57秒遅れでバルテリ・ボッタス(メルセデス)が続く結果となった。
F1トルコグランプリ3回目のフリー走行は日本時間11月14日(土)18時から、公式予選は同21時から1時間に渡ってイスタンブール・パーク・サーキットで開催される。